2018年7月6日金曜日

今日の動物 24

  キアシガメ
Chelonoidis  denticulata
リクガメ科ナンベイリクガメ属
  オスの甲長は最大で80cmを超えるという。
   世界最大のリクガメとして有名なガラパゴスゾウガメと近縁で同じ属に含まれる。
   南アメリカ大陸の広い範囲に分布しており、多雨林に多く棲息している。食性は雑食で、主に植物の花や果実、キノコ、昆虫、カタツムリ等。他に動物の死体も食べる。
   元々ジャングルで暮らしている種類なので乾燥に弱く、空中湿度の足りない環境で飼育されていると、健康や発育に様々な障害が出る。
   この個体も前の飼い主が湿度の低いケージで育てていたらしく甲板の継ぎ目があちこち癒着してしまい、成長障害を起こしている。
   自分の所に来てから少なくとも10年以上には成るが、まだ甲長32cm程である。
   乾燥地帯に棲息しているリクガメに比べると甲羅が細長く、四肢が長くて目がパッチリしている。これらの特徴は、林床での生活への適応と考えられる。
   幅の狭い甲羅は樹木や下草の間を通り抜けるのに都合が良いし、長い手足のお陰で容易に段差を乗り越えるができる。
   目が大きくパッチリしているのは、紫外線の少ない薄暗い森の中で暮らしている証拠だろう。実際木洩れ日の中だと落ち着いているように見える。
   雑食性が強いのも、熱帯雨林の林床にはあまり下草が生えていないせいだと思われるが、だからと言って何でも食べる訳では無く、結構味にうるさいと言うか、選り好みが激しい。
   行動は比較的活発で、特に雄は攻撃的である。これはリクガメ全般に言える事かも知れないが、狭い場所で飼える生き物では無いと思う。ケージは飽くまで寝床に過ぎないと考えた方が良い。

0 件のコメント: