2022年5月20日金曜日

セルロイドの万年筆

 

大西製作所
セルロイド万年筆「金魚」


    ▲最近、メルカリで入手したセルロイドの万年筆。東京都にお住まいの出品者様によればメーカーは大西製作所だというが、似たような製品をカトウセイサクショの加藤清氏やロングプロダクツの藤本寛氏も作っているので、本当かどうか分からない。一般的に万年筆のこういう柄を「金魚」と云うらしい。大西製作所は東大阪市にある大西慶造氏の会社。






    ▲ニブはドイツのSCHMIDT社のスチール製。ペン先の太さはM。






▲日本の万年筆の胴軸やキャップに使われるセルロイドは、薄い板を丸めて円筒状にしているので、継ぎ目が目立つのが少し残念。







▲参考までに、英国のConway Stewartの古い製品では、継ぎ目がトイレットペーパーの芯みたいに螺旋状に入っている。これだとあらゆる方角から継ぎ目が見えてしまうが、これもデザインの一部として赦せてしまう。この万年筆は、昔ヤフオクで入手した物。







▲こちらは、今回ほぼ同時にメルカリで入手した、ロングプロダクツのアセテート製万年筆。出品者様は福岡県の方。有限会社ロングプロダクツは大阪市生野区にあった藤本寛氏の会社。藤本さんは2012年に逝去されている。アセテートはセルロイドと同じくセルロースが主原料だが、セルロイドよりも燃えにくい。万年筆に使われているアセテートは塊から削り出しているので継ぎ目が無い。






▲こちらのニブもSCHMIDT製で太さはF。






▲そしてこちらは、2018年に入手した大西製作所のアセテート製万年筆「錦鯉」。






    ▲こちらのニブもやはりSCHMIDT製で、太さはF。






▲それぞれの比較。左がセルロイド製。真ん中が藤本さんのアセテート製。右が大西さんのアセテート製「錦鯉」。今回入手した万年筆2本は大きさも形状もそっくり。長さは3本とも約135mm。似たような柄だけど、全く同じ模様が存在しない所が魅力的だと思う。







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