2019年3月12日火曜日

謎の剪定鋏 その2


   我が家にあったもう1つの古い剪定鋏。全体にサビだらけで刃の部分はかなり砥ぎ減りしている。きっと長年大切に使われてきた物だろう。もう使えそうにないけど、これもついでに綺麗にしてやろう。

Before




After

   サビが地金の結構深い所まで進んでいた。全部綺麗になるまで磨いていたら元の形が分からなくなるので途中で止めた。何事も程々が肝要。



   刻印がはっきり確認出来るようになった。
   平には「別打」「ドイツ」とあり、その下に鳥の絵、そして「寛次」とある。ほっぺたには「手造」という刻印も。

   色々調べてみたが、これも商標の持ち主や製造元を特定出来なかった。

   「ドイツ」というのは、別にドイツ製という意味ではなく、このタイプの剪定鋏の古い呼称「ドイツ鋏」から来ているものだろう。
「寛次」というのは、おそらく「阿武隈川寛次」(初代宗寛の息子で二代目阿武隈川)に因んでいるはずである。

   だとすると、この商標は現在の「阿武隈川」や「宗寛」の鋏と何か関係があるのかも知れないし、あるいは全然関係が無いのかも知れない。

   それから、最近ヤフオクで「蔵王寛次」の銘のある古い剪定鋏が出品されているが、もしかしたらそれとも関係があるかも知れないし、無いかも知れない。

結局確かな事は何も分からない。

   でもこの鋏、こんなに砥ぎ減りしているのに、試しに使ってみたら、ちゃんと切る事が出来た。まだまだ使えそうである。どこの誰がいつ頃作った鋏かは分からないが、銘品である事は間違いない。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

私も20数年使用してます。
切れ味は全く落ちません。

かねぽん さんのコメント...

匿名さん、コメントありがとうございます。せっかくコメントをいただいたのに気付かずにいて済みませんでした。
20数年使用しているという事は、少なくともそれ以前に作られた鋏なんですね。でも逆にたった20数年しかたっていないのにここまで情報が少ないのは不思議です。