2018年10月29日月曜日

今日の本 31


「かくしごと」  
久米田康治

講談社
2018年10月17日   第1刷発行


   「かくしごと」は、講談社が発行する「月刊少年マガジン」に2016年1月号から連載されているギャグ漫画である。
「かくしごと」の著者「久米田康治」は、神奈川県出身の漫画家。1967年9月5日生まれ。美術の教員免許を持っている。

 「かくしごと」の主人公「後藤可久士」も漫画家である。彼は小学4年生の一人娘「姫」と平屋の一軒家に2人で暮らしている。彼は自分が漫画家である事を娘には秘密にしている。つまり彼の「隠し事」が「描く仕事」である事から起こるドタバタがこの漫画のおおよその内容なのだが、話はそれだけでは終わらず、様々な伏線が潜んでいる。これまでの話で姫の母親の父親が「戒潟魁吏」という名の有名な日本画家である事が分かっている。戒潟の娘は親の反対を押し切って主人公と結婚し、姫を産んだ後におそらく死亡しているのだが、その辺りの事は具体的にはまだ描かれていない。そしてこの第7巻では、巻頭と巻末のカラーの書き下ろしページにおいて主人公の出生の秘密が明かされている。でもそれをここでバラすつもりはない。

    隠し事は1つだけではないのだ。主人公の秘密が少しずつ明らかになっていく所もこの物語の醍醐味だと言えない事もない。
  よく隠し事はいけないとか言うが、誰にだって秘密の1つや2つはあるだろう。人にとって隠し事とは多くの不幸を収めたパンドラの箱のような物なのかも知れない。











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