2018年1月18日木曜日

今日の絶滅器具種 4

 タイトルの漢字が間違っていると思われるかも知れない。普通は絶滅危惧種と表記するのだが、ここで取り上げるのは、昔は沢山存在していたのに最近あまり見かけなくなった道具類だから絶滅器具種としてある。

    さて今回取り上げるのはこれである。
 

     ガラスの浮き玉














   ガラスの浮き玉は、ビン玉とも呼ばれ、主に漁業に使われた道具である。定置網や延縄漁、ホタテ貝や海藻の養殖等、様々な用途に浮きとして使われ、また蛸を釣る時の擬似餌として利用されることもあった。
    ガラスの浮きは、海水や紫外線でも劣化せず、高い水圧にも耐える事ができる。しかも用途に合わせて、大きさ、形状、色彩等を変えて作る事もできた為、世界中で製造され、利用されていた。
    しかし近年はガラスの浮きが使われる事は余り無くなってしまったようである。以前は何処の漁村でも大量に見かける、ごくありふれた物だったのに、今は殆んど見られなくなってしまった。その代わり見かけるのは、プラスチック製の浮きばかりである。
   理由は明らかだろう。ガラスはプラスチックに比べて割れやすいからである。

   上の画像は、去年の12月21日に村松浜の砂浜で拾って来た韓国製と思われるガラス浮きである。朝鮮半島から海流と波と風の力で新潟の海岸に流れ着いた物だ。直径6cm程の球形で、緑色のガラスで出来ている。吹きガラスの技法で作られていて、吹き口の穴をガラスのパッチで塞いでいる。パッチの部分には、ハングルで 「일」(チョーイル=朝日)と刻印してある。製造した会社か、そこの商標を表しているのだろうが、定かではない。そもそも、韓国でガラスの浮き玉が作られたり使われたりしている画像を今まで一度も見た事が無いのは何故だろうか。

   日本では、北海道小樽市の「浅原硝子」で今でもガラス浮きが作られているそうだ。

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