2018年3月28日水曜日

今日の靴 3

  レッドウィング
   #877
  「アイリッシュセッター」
    Red Wings  #877  'Irish Setter’

   「レッドウィング・シューカンパニー」(Red Wing Shoe Company)は、1905年にアメリカミネソタ州のレッドウィング・シティで創業した靴メーカー。レッドウィングという街の名は、かつてその地域に住んでいたスー族のチーフ、ワタタ・レッドウィングに因んでおり、社名は街の名から来ている。

  レッドウィングの「アイリッシュセッター」と呼ばれるブーツは、元々この#877を指していた。1952年に発売されて以来、同社の製品で最も売れた靴だという。一般にワークブーツと言われているが、本来はハンティングブーツとして作られたらしい。グッドイヤーウェルト製法で縫い付けられたクッションクレープソールは、軽量で足音が立ちにくいという特徴を持っている。また、インソールとアウトソールの間に入っているコルクが歩く度に体重で潰される事によって段々靴が足に馴染んでいくという。アッパーにはセコイアの樹皮で鞣したといわれるオロイジナルレザーが使われていて、この革の色が猟犬のアイリッシュセッターに似ている事が名前の由来になっていると言われている。

   自分の持っている#877は、アッパーサイドにアイリッシュセッターの刻印が入っていて、これは1996年頃の2年間しか製造されなかった物らしい。








   このブーツに店先で初めて出会った時、なんて格好良い靴だろうと思った。手にとって触ってみると、オイルの染み込んだ革はフニャフニャで、初めての感触に驚いてしまった。履いてみるとまるで誂えたかのように自分の足にピッタリ。それまで革靴というと、固くて丈夫だが履き心地の悪い靴という印象しか無かったのだが、それが覆されてしまった。靴に一目惚れしたのはその時が初めてだった。本当はすぐに買いたかったけど、多分手持ちの金が無くてその時は諦めざるを得なかった。その後1ヶ月程して再びその店に行ってみると、とっくに売れているだろうと思ったその靴があの時と同じ場所に置いてある。幸い財布にはお金が入ってるし、これは何かの運命だろうと思って迷わず購入した。
  編み上げのブーツというのは、日本のような頻繁に靴を脱がなければいけない環境では不便この上ない。自分はこのブーツを殆んど雪降ろし専用にしていた。これなら靴の中に雪が入る事は無いし、どうせ雪降ろしが終わって屋根から降りて来るまでは脱ぐ必要も無いので丁度良かったのだ。雪の上でしか履いてないから靴底も殆んど減ってないし、まだ比較的良い状態を保っているのが嬉しい。

0 件のコメント: