2020年1月8日水曜日

最上川のB型剪定鋏


新年明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い致します。

というわけで早速。

最上川  剪定鋏  B型200m/m 


「最上川」の剪定鋏を手に入れた。


「最上川」は山形県山形市にあった「株式会社最上川製作所」の登録商標。山形の剪定鋏の元祖と云われ、日本で初めてB型剪定鋏を作ったのが初代の松本彌三郎氏だとも云われている。彌三郎氏の元では初代「村久」の衡田久作氏が、2代目の安太郎氏の元では初代「山広」の山川広一氏が鋏造りを学んでいる。


   ちなみに、B型の原型はおそらくヨーロッパのワイン産地でブドウの剪定に使用されていた、いわゆる「ボルドー・スタイル」の剪定鋏だろう。山形では養蚕が盛んだったので、桑の剪定の為にかなりの需要があったらしい。







  ▲切刃の平には「最上川」の刻印がある。刃は鏡面仕上げになっている。





▲受刃には「特製」の刻印。







   ▲箱の中にあった紙片。「若し御気に召さぬ際は~何時なりとも御取替申し上げます。」という一見低姿勢の文面に自社製品の品質への絶対の自信が窺える。





   自分が思うに、剪定鋏のコレクションというのは、子供の頃の昆虫採集みたいなものだ。そもそも物欲と知的好奇心は根元が同じものだと思う。実物が持っている情報量は論文や映像などの比ではない。現物を手に取ってみなければ理解出来ない事が沢山あると思う。

   そういえば剪定鋏はクワガタムシに似ているような気もする。

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