2021年9月8日水曜日

薄手火蛾

 

ウスタビガ(繭)
Rhodinia fugax fugax


鱗翅目ヤママユガ科ヤママユ属。

    家のすぐ近く、ミズナラやコナラの樹の下で、ウスタビガの繭を見つけた。枯れたクズの蔓にぶら下がっていて、手に載せてみると重さがある。まだ羽化する前の蛹が入っているようだ。普通は手が届かない高い所に繭を作るはずが、何かの事情でこんな低い位置に作ってしまった為に、人に見つかってしまったのだろう。ウスタビガの繭はヤマカマス(山叺)と呼ばれ、非常に手の込んだ作りになっている。上には羽化の時の脱出口が用意され、下には雨水を逃す為と云われる排水口がある。その排水口も単なるひとつの穴ではなく、内部に隔壁があって、その周囲にいくつかの穴が開けてある。繭自体は柄のような物で一点だけで固定されている。蛾の仲間でこんな複雑な構造の繭を作れるのはウスタビガだけだと思う。
















2 件のコメント:

さんのコメント...

生きているものは、色がきれい!

かねぽん さんのコメント...

春さん、そうですね。
羽化したらすぐに繭を回収して、暗所に保存しておきたいと思います。