2025年7月31日木曜日

黒揚翅蝶夏型

 


クロアゲハ(夏型♀)
Papilio protenor demetrius

鱗翅目アゲハチョウ科アゲハチョウ属。幼虫はミカン科木本の葉を食べる。年2〜4回発生し、蛹で越冬する。



   ▲先日庭で見付けたクロアゲハの蛹が昨日の朝になって羽化していた。幼虫の時は最初キンカンの葉を食べ、その後自力でスキミアまで移動してその葉を食べていた。キンカンにはナミアゲハの幼虫もいたのだが、いつのまにかどこかに消えていた。






▲昨日の夕方、庭に飛んで来たナミアゲハ(Papilio xuthus)の雌。初めてナミアゲハの成虫の撮影に成功。昨年まで自分は山形県内でのナミアゲハの棲息をちゃんとこの眼で確認していなかったのだが、今年やっと証拠写真を撮る事が出来た。飛んでいるのを遠目で見ただけでは、それがキアゲハなのかナミアゲハなのか分からない。他の人にとってはありきたりな種類かも知れないが、自分にとっては新発見だった。ナミアゲハはアゲハチョウ科アゲハチョウ属。東アジアに分布。幼虫はミカン科木本の葉を食べる。年2〜5化。蛹で越冬する。アゲハチョウ、あるいは単にアゲハとも称する。






▲昨晩、自宅の外灯に飛来したモンシロムラサキクチバ(Ercheia niveostrigata)。幼虫はボタンヅルの葉を食べる。年2化で、おそらく蛹態越冬。ヤガ科。






▲キハラゴマダラヒトリ(Spilosoma lubricipedum)の雄。幼虫は広食性。年3化で幼虫越冬。トモエガ科ヒトリガ亜科。







▲トビネオオエダシャク(Phthonosema invenustarium)の雄。幼虫は広食性で、広葉樹の葉を食べる。年1〜2化で、蛹で越冬する。








▲ヨツメエダシャク(Ophthalmitis albosignaria albosignaria)の雄。幼虫はオニグルミやクロモジの葉を食べる。年1〜2化で、蛹で越冬する。シャクガ科。







▲リンゴツノエダシャク(Phthonosema tendinosarium)の雄。幼虫は広食性で様々な広葉樹の葉を食べる。年2化。蛹で越冬。シャクガ科。






▲エゾシモフリスズメ(Meganoton analis scribae)。幼虫はモクレン属木本の葉を食べる。年1~2化で蛹態越冬。スズメガ科。









▲エゾスズメPhyllosphingia dissimilis dissimilis)。幼虫はオニグルミの葉を食べる。年2化で、蛹で越冬する。スズメガ科。






▲エゾスズメ2匹目。




▲エゾスズメ3匹目。




▲エゾスズメ4匹目。





▲エゾスズメ5匹目。





▲エゾスズメ6匹目。





▲エゾスズメ7匹目。他に2匹、計9匹来ていた。







▲ノコギリカミキリ(
Prionus insularis  insularis)の雄。幼虫は針葉樹の枯死した部分を食べて、数年かけて成虫になる。体長約40mm。鞘翅目カミキリムシ科ノコギリカミキリ属。







▲コクワガタDorcus rectus rectus)の雌。クワガタムシ科。






▲ノコギリクワガタProsopocoilus inclinatus inclinatus)の雌。クワガタムシ科。





▲ノコギリクワガタの先歯型雄。体長約64mm。




気象庁によると昨日の米沢の最高気温は35.8℃。これで12日連続の猛暑日。もう2週間以上雨も降っていない。兵庫県丹波市では国内の観測史上最高気温、41.2℃を記録している。








2025年7月30日水曜日

納涼蝦夷天蛾祭

 



ムラサキシャチホコ
Uropyia  meticulodina

鱗翅目シャチホコガ科Uropyia属。幼虫はオニグルミの葉を食べる。年2化で蛹越冬。




▲昨晩、自宅の外灯に飛来したムラサキシャチホコ。






▲エゾスズメPhyllosphingia dissimilis dissimilis)。幼虫はオニグルミの葉を食べる。年2化で、蛹で越冬する。スズメガ科。







▲これもエゾスズメ。






▲エゾスズメ3匹目。昨晩は少なくとも5匹は来ていた。







▲ヒメサザナミスズメDolbina exacta)。幼虫はモクセイ科木本の葉を食べる。蛹態越冬。年2~3化と云われている。よく似たサザナミスズメとは腹部下面の模様で見分けられる。スズメガ科。






▲アゲハモドキ(Epicopeia hainesii hainesii)の雄。雌は完全な昼行性なので、灯火にやって来る事はほとんどないらしい。幼虫はミズキ属の葉を食べる。年2化で蛹態越冬。アゲハモドキガ科アゲハモドキ属。







▲ウスバカミキリ(Megopis sinicaの雌。幼虫は枯木を食べ、数年1化と云われている。鞘翅目カミキリムシ科ウスバカミキリ属。日本三大カミキリムシのひとつ。



気象庁によると、昨日の米沢の最高気温は38.5℃。今年7月26日に記録したばかりの観測史上最高気温をさらに0.1℃上回った。猛暑日は昨日で11日連続となった。





2025年7月29日火曜日

去らない猿



ホンドザル
Macaca  fuscata  fuscata

霊長目オナガザル科マカク属。日本固有種であるニホンザルの本土産亜種。



▲今朝、隣家の庭でブルーベリーっぽい植物の実を食べる猿。群れで来ていた猿達が一度追い払われて、その後また来ていた。このところ気温も高いし、雨も振らないし、猿達も大変だろう。











兜虫初見

 


ミヤマアカネ
Sympetrum pedemontanum elatum

蜻蛉目トンボ科アカネ属。日本の赤トンボ類で一番美しいという意見もある。幼虫は赤トンボ類としては珍しく流水域を好む。年1回発生し、卵で越冬する。



▲昨日の朝、自宅の庭で見付けたミヤマアカネの未成熟雄。







▲昨晩、自宅の外灯に飛来したアゲハモドキ(Epicopeia hainesii hainesii)の雄。体内に毒を持つジャコウアゲハに擬態していると云われているが、ジャコウアゲハが棲息していない地域にも分布している。






▲これもアゲハモドキの雄。幼虫はミズキ属の葉を食べる。年2化で蛹態越冬。鱗翅目アゲハモドキガ科アゲハモドキ属。







▲オオアヤシャクPachista superans)の雌。幼虫はモクレン属の葉を食べる。年2化で幼虫越冬。シャクガ科。






▲モンシロムラサキクチバ(Ercheia niveostrigata)。幼虫はボタンヅルの葉を食べる。年2化で、おそらく蛹態越冬。ヤガ科。







▲ツガカレハ(Dendrolimus superans)の雄。幼虫は毒針毛を持ち、マツ科木本の葉を食べる。年1化で、幼虫で冬を越す。マツカレハ(D. spectabilis)に似るが、ツガカレハの方が大きい。カレハガ科。









▲モモスズメMarumba  gaschkewitschii echephron)。幼虫は主にバラ科木本の葉を食べるが、他にハコネウツギ、ニシキギ、ツゲなどを食べる事もある。年2化で蛹態越冬。スズメガ科。





▲これもモモスズメ。






▲エゾスズメPhyllosphingia dissimilis dissimilis)。幼虫はオニグルミの葉を食べる。年2化で、蛹で越冬する。スズメガ科。







▲カブトムシ(Trypoxylus dichotomus septentrionalis)の雌。今年最初のカブトムシ。鞘翅目コガネムシ科カブトムシ属。







▲コカブト(Eophileurus chinensis chinensis)の雌。幼虫は広葉樹の朽木を食べ、孵化から2ヶ月程で成虫になる。成虫は肉食性が強く、最大で2年位生きる。年に2~3回発生し、成虫で越冬する。コガネムシ科コカブト属。







▲カメムシの1種を食べるハヤシノウマオイ(Hexacentrus japonicus)の雄。あるいはハタケノウマオイ(H. unicolor)の可能性も。直翅目キリギリス科ウマオイ属。



気象庁によると昨日の米沢の最高気温は37.2℃。これで10日連続の猛暑日。その間雨も降っていないので、山の水も枯れている。熊も困っているだろう。






2025年7月28日月曜日

黒透翅蜂雀

 


クロスキバホウジャク
Hemaris affinis

鱗翅目スズメガ科Hemaris属。幼虫はスイカズラ科やアカバナ科の植物の葉を食べる。年2回発生し、蛹で越冬する。成虫は昼間活動し、花の蜜を吸う。



▲昨日の正午少し前、自宅の庭のキキョウの花にやって来たクロスキバホウジャク。このブログには初めての登場。眼にする機会があっても、撮影は少し難しい。(かねぽんのスズメガ図鑑を更新しました。)








▲ヤブガラシの花に夢中なフタモンクモバチ(Parabatozonus jankowskii =フタモンベッコウ)。膜翅目クモバチ科(ベッコウバチ科)では日本最大。昨日の夕方撮影。







▲薔薇の葉の裏に営巣していたキボシアシナガバチ(Polistes nipponensis)。薔薇に水やりをした時に巣にしみ込んだ水を、右上の働き蜂(あるいは女王蜂)が吸い出している。左上には雄蜂も見える。巣の中にはタモリさんみたいな顔をした幼虫がいる。スズメバチ科アシナガバチ属。







▲昨晩、自宅の外灯に飛来したギンモンスズメモドキ(Tarsolepis japonica)の雄。大きな穴が空いているようにしか見えないトリックアートの翅をもつ蛾。以前から是非お近付きになりたかった憧れの存在のひとりにやっと出会えた。






▲同じギンモンスズメモドキを横の方から撮影。どの角度から見ても、平面の翅が立体的に見える。本当に見事な擬態。幼虫はカエデ属木本の葉を食べる。年1回発生し、蛹の状態で越冬する。鱗翅目シャチホコガ科。







▲クチバスズメMarumba sperchius sperchius)。幼虫はブナ科やアオイ科シナノキ属の葉を食べる。蛹態越冬。暖地では年2化。成虫は口吻が退化し、何も食べない。スズメガ科。







▲トビイロスズメ(Clanis  bilineata  tsingtauica)。幼虫はマメ科植物の葉を食べる。年1化。スズメガ類では珍しく前蛹で越冬する。スズメガ科。







▲オオシラホシアツバEdessena hamada)。幼虫はクリやクヌギの枯れ葉を食べる。年2化。ヤガ科。







▲アオイラガParasa consocia)。幼虫は広食性だが、特にヤナギ科木本の葉をよく食べる。幼虫には毒針毛がある。年1~2回発生し、繭の中で前蛹の状態で越冬する。イラガ科。







▲ミヤマカミキリMassicus raddei) の雄。成虫は樹液にやって来る。幼虫は主にブナ科木本の生木の心材部を食害し、3年1化と云われている。日本のカミキリムシでは、シロスジカミキリやウスバカミキリと並ぶ最大種。鞘翅目カミキリムシ科。






▲ウスバカミキリ(Megopis sinicaの雄。幼虫は枯木を食べ、数年1化と云われている。カミキリムシ科ウスバカミキリ属。日本三大カミキリムシのひとつ。




▲これもウスバカミキリの雄。


気象庁によると昨日の米沢の最高気温は35.8℃。前日に比べたら涼しいが、これで9日連続の猛暑日。