2018年5月31日木曜日

今日の本 14

  世界の傑作機  No.185
  「ユンカース  Ju 52」


  「世界の傑作機」シリーズの新刊が昨日届いた。

   文林堂から隔月で発行されている「世界の傑作機」シリーズをいつも楽しみにしている。毎回特定の機種を取り上げていて、他では中々見れないような実機の貴重な写真や、専門家の詳しい解説が載っていて、資料としても読物としても素晴らしいシリーズだと思う。

   今回取り上げられているのは、ドイツのユンカース社で設計された3発単葉機「ユンカース Ju 52/3m」である。1932年に初飛行を果たしたユンカースJu52/3mは、機体の外板がジュラルミン製の波板で出来ていて、その外見はさながら空飛ぶバラックといった感じだ。660馬力のエンジンを機首に1つ、両翼に1つずつ、合わせて3機搭載した独特の構造を持っている。決して高性能では無かったこの機種が戦後になってからも海外でライセンス生産がつづけられ、合計で5000機以上製造された理由が本書を読めば理解出来るだろう。
   また、本書にはフロートを着けた水上機型や、大きな磁気発生リングを取り付けた機雷掃海任務型、グライダーを曳航する機体などの、大戦中の様々なバリエーションの写真が掲載されているので、模型製作の良い参考資料になると思う。個人的には、機首の部隊マークについての記事が最も興味深かった。
  今回、ほとんどの解説はドイツ空軍研究家の国江隆夫氏が書いているが、技術的な解説はあのYS-11の設計にも関わっている鳥養鶴雄氏が執筆している。
   






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