雪に埋もれた車の中で幾晩も夜を明かす事になった人達の不安や苦痛は相当なものだったろう。また手作業で除雪をして閉じ込められた人達を救出し、この非常事態を収束させた自衛隊員も大変だったに違いない。その場にいた全ての人達に御苦労様、よく頑張ったねと言ってあげたい。
で、それと剪定鋏にどんな関係があるかと言えば、大雪とそれに伴う交通の規制や渋滞によって、福井県から仕入れたこの鋏が届くのに思ったより時間がかかったという事に過ぎない。2月5日に注文して今日19日に届いたので、2週間かかっている。
「九頭竜川」は、福井県越前市の老舗刃物メーカー、「株式会社 澤数馬」の登録商標。越前市は、2005に武生市と今立町が合併して出来た市である。武生といえば、金属加工や打刃物で昔から有名な土地だから、剪定鋏くらい自前で作っているはずだと思いきや、この鋏、実は山形県山形市の「飛塚製鋏所」(飛庄)で作ったOEM製品である。
横から見てみると、切刃、受刃共に真鍮でろう付けしているのがわかる。
「飛庄」のA型剪定鋏と比べてみる。
飛塚製鋏所のA型剪定鋏は、独特な形状をしているので別の刻印を打ってあってもすぐわかってしまう。右の鋏には「九頭竜川」と「責任付」の刻印があり、刃の表面はヘアライン仕上げになっている。左は「飛庄」と「飛塚別製」の刻印でミラー仕上げになっている点が異なる。
他にも飛庄の製品には様々な刻印のバリエーションがある。過去の物も含めて地方の金物屋や園芸会社等の刻印が打ってある製品を全て集めたら膨大な数に及ぶだろう。そういった類の記録は何時か失われてしまうに違いない。その前に誰か全貌を明らかにしてくれないだろうか。
2 件のコメント:
私も不思議に思ってました。豊稔企販や、九頭竜川等銘の違うこのタイプが出回っており、飛庄がこれらの会社に外注してるのかと思ってました。
匿名さん、コメントありがとうございます。
現在鑞付けの鋏を作っているのは、飛庄さんだけになりました。
柄の形が特徴的なこの剪定鋏は間違いなく飛庄さんで作っている物です。
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