「見せて貰おうか、飛庄の剪定鋏の性能とやらを…」
(シャア・アズナブルの声で)
昨日、薔薇の剪定に飛庄の鋏を使った。ご存知「飛庄」は、山形県山形市の「飛塚製鋏所」の商標である。
自分が持っているいくつかの剪定鋏の中から、今や世界中に知れわたった飛庄の剪定鋏の中でも、スタンダードとも言えるA型をチョイスしてみた。そう、あのどこでも見かける、今やありきたりなタイプである。
と見せかけて、よく見るとちょっと違う所があったりする。
「安来青紙」という刻印が見えるだろうか。
「安来青紙」とは、「日立金属株式会社」が開発した工具鋼の1種で、純粋な炭素鋼である「白紙」にクロムとタングステンを加えて、熱処理特性や耐摩耗性を強化した高級鋼である。
この鋏は、その高級鋼で出来た刃を真鍮でろう付け(熔接)した贅沢な逸品なのだ。
当然切れ味は最高である。ただ、青紙は白紙に比べて長切れ(=切れ味が長く続く事)するが、欠けやすい特性も有るはずで、あまり無理にこじったりは出来ない。特に冬場の極端に寒い日に使うのはやめた方が良いと思う。具体的なデータを知っている訳ではないが、たとえ低温脆性の遷移温度が同じだとしても、強度が下がり始める温度には違いが有るかも知れないからだ。飛庄の剪定鋏は、大事に扱えば一生物になる製品だと思う。
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