先日ヤフオクで入手したフランスの古い剪定鋏。
典型的なボルドー・スタイルの剪定鋏で、長さ約23cm。明治初期に日本に輸入されていたのはこのタイプが多い。これを元にして日本で津軽型やB型の剪定鋏が作られたのだろう。「PAVIER & CO」と刻印が打たれているが、詳細は不明。出品者は福岡市の「フランスアンティーク JADIS」様。出品者様によるとフランスの蚤の市で仕入れた1930年頃の品だそうだが、フランス製かどうかは分からない。今でもドイツのBERKER社等でほとんど同じ形状の製品が作られているので、もしかしたらゾーリンゲン製かも知れない。
刃は研ぎ減りも欠けもなく、ちゃんと切る事が出来る。留め皮もあまり傷んでないので、そんなに古い物ではない可能性もある。刃は蛤刃になっていて、日本の製品に極めて似ている。
いつ、どこで、だれが作った物なのか。何か手懸かりがあれば良いのだが、今のところさっぱり分からない。
4 件のコメント:
そう言えば昔の剪定ばさみは、皮で留めていましたね。すっかり忘れていたけれど。
刃の背が波(こぶ)のように盛り上がっている鋏を、「ボルドースタイル」と言うそうです。フランスのものかもしれませんね。
↓浜ちゃんはすっかり美人さんになっていますね(^^♪
春さん、日本の果樹農家や植木職人は今でも皮止めの剪定鋏を好む人が多いようです。
キューピーの浜ちゃんはカビ取り洗剤できれいになりました。
私も同時期にこの出品者様からこのスタイルの剪定鋏を購入しました。
説明文はほぼ同じで1930年頃のフランス製だそうです。長さ240㎜、重さ420gで大きく重いです。
特徴
①刻印は「NOGENT」
ネットで調べたらシャンパーニュ地方のノジャン製で、このノジャンでは今でも刺繍用鋏などの鋏
を製造しているみたいです。(剪定鋏は分かりませんでした)
➁虫バネの強弱が可能
左ハンドルの肩部分に2か所穴があいており、これは虫バネの大きさで使い分けしているものと思
われ(現品は下穴に虫バネが止められている)。また、右ハンドル部は穴が1か所で虫バネが止めて
います。
特筆すべきはこの右ハンドル(虫バネが止めてある穴)から長さ約1㎝位の小さな(指で回転出来る
)調整ネジが付いていますがこれもバネの強弱また刃の開きに関係しているものと思います。
⓷両手のハンドル部に滑り止め
ハンドルに長さ約8センチ位に渡り、小さな網の目状(金ヤスリ状?)の切れ込みがある。
サイズ、重量もありごつい感じの鋏ですが、上記の様な機能やデザインは見た事もありませんでした。
ただ、刃部分のグラツキと皮止めが無いため砥と調整を専門家にお願いしたいと考えています。
その時に➁の詳細が分ると思います。
ムラさん、貴重な情報、ありがとうございます。
フランスで今でも鋏が作られている事は知りませんでした。
ヨーロッパの園芸用の古い刃物のバリエーションについては下記のサイトに少し詳しく載っていますのでご覧になって下さい。
→http://www.oldgardentools.co.uk/pruning
コメントを投稿