真室川
A型剪定鋏 180mm
▲今年の9月にメルカリで入手した「真室川」のA型剪定鋏。出品者は新潟県在住の方。「真室川」は山形市円応寺町の「真室川鋏工場」の商標。初代は武田栄三氏で、初代村久の衡田久作氏に師事した人物。
▲刃を開いた状態。
▲鏡面仕上げの切刃の平に「登録 真室川」の刻印。それと左のほっぺたには「A」の刻印が打たれている。
▲切刃と受刃は真鍮で鑞付けされている。
▲全体的に分厚く重く、しっかりとした作り。柄の部分には村久の鋏と同じような錆止めの塗料が塗られている。
▲裏(受刃側)から見たところ。刻印は無い。
これまで「真室川」の剪定鋏については、その存在は知っていたものの、現物はおろか写真の一枚さえも見た事がなかった。こうして直に手に取って見る機会を得たのは幸運だったと思う。
3 件のコメント:
真室川って山形県なのですね。
中学生のころ、友だちに誘われて映画「陽のあたる坂道」を見たのですが、石原裕次郎が裕福な家の次男、でも芸者さんが産んだ子どもという設定でした。大きくなってから海の母に会いに行くのですが、そのお母さんが貧しいアパートで、大勢で楽しそうに真室川音頭を歌って踊っていて、真室川を知りました。
あの頃は格差がありました。家族で6畳一間の間借り生活もあれば、裕福な家には客間があって暖炉があったりして(笑)。金持ちと貧乏人は、一目でわかるほど服装が全然違っていたりしていましたが、ユニクロやコンビニのおかげで少なくとも着るものや食べ物の格差は感じなくなりましたが....。
生みが違っている!
春さん、真室川は山形県の最上川の支流であり、町の名前でもあります。真室川町は大正時代に鉱山が開発されたり陸軍の飛行場の建設が始まったりして、全国から出稼ぎ労働者が集まっていたそうです。真室川音頭はその労働者達が唄っていた歌が基になっているようです。
剪定鋏の商標には何故か阿武隈川とか最上川とか川の名前が使われている場合が多いですね。もしかしたら栄三さんが真室川町出身という可能性もありますが。
貧富の差はアベノミクスによってまた拡がってきました。政府がばらまいた金が消費や賃金にまわされずに資金運用にばかり使われて、株価や物価は上がったのに日本人の所得は先進国の中で最低に。今度の政府も今のところ金融所得への税率を変えるつもりはないようです。
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