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2025年9月9日火曜日

月虹

 


BOUQUET COMICS
月虹  ーセレス還元ー
水樹和佳

(前編)1982年6月20日 第1刷発行
(後編)1982年7月20日 第1刷発行
株式会社 集英社



▲「月虹  ーセレス還元ー 」は、少女漫画月刊誌「ぶ〜け」に昭和56年4月号から9月号まで連載されたSF作品。単行本化にあたって新たに50ページ加筆されている。物語の舞台は未来の荒廃した地球。既に大地も海も大気も汚染され、人類はこれから始まる核戦争によって滅亡しようとしている。盲目の主人公ソミューはハイウェイの事故に巻き込まれるが、不思議な力を持つ青年に救われる。その青年はソミューに「セレスの記憶を開放してくれ」と言うが、何の事か分からない彼女は戸惑う。という感じで始まる水樹和佳さん(後の水樹和佳子さん)の真骨頂とも言えるSFファンタジー。読んでいるとBGMに悲しく美しい旋律のピアノソナタがずっと響いているような気がしてくる、そんな作品だった。







2025年8月30日土曜日

永遠の小学三年生

 


少年サンデーコミックス スペシャル
シブヤニアファミリー⑤
SHIBUYA NEAR FAMILY
渋谷駅近家族
久米田康治

2025年8月23日 初版第1刷発行
株式会社小学館



▲週刊少年サンデーに連載中の漫画「シブヤニアファミリー」の第5巻。8ヶ月ぶりの新刊。渋谷に住む永遠の小学3年生、イッコちゃんのいかにも渋谷っぽい日常を描いた、示唆に富む物語の数々。小学生が主人公で、少年誌に連載されているのに所々子供には理解し難いネタもあるが、それは大きなお友達の読者に配慮した結果だろう。作者は「さよなら絶望先生」や「かくしごと」でお馴染みの久米田康治氏。今年3月にフジテレビ系列で放送されたテレビ番組「踊る!さんま御殿!!」では4回目の出演を果たし、4回目の「踊る!ヒット賞!!」受賞を達成している。これはもうピッチャーが全打席ホームランを打つような快挙だと思う。(←テレビ観とらんけど)





▲ところで、本の裏見返しにこんな怪しいタグが貼ってあったんだけど、これって何?







▲裏表紙はイッコちゃんの弟、都加 伊澄(とかいすみ)くん。








2025年8月19日火曜日

灰色の御花

 


BOUQUET COMICS

灰色の御花
水樹和佳

1981年12月19日 第1刷発行
株式会社 集英社



▲昨日読んだ本。購入は3年前。収録作品は以下の3篇。


「灰色の御花」 
ぶ〜け昭和53年10・11月号に前後篇として掲載。全95ページ。物語の舞台は1947年のフランス・パリとスイス。

「夢追い人と桜の木」
りぼんデラックス昭和52年春の号に掲載。全61ページ。1960年代頃の日本の何処かが舞台。

「雪のひとひらに」
りぼん昭和51年2月号掲載。全30ページ。フランスの何処かが舞台。


今年で昭和100年だから、もう半世紀近く前に描かれた作品で、どの作品もいかにも古き良き時代の少女漫画然としたものばかり。後に段々と少女漫画は方向性を変えてドロドロした内容の作品が増えていくが、自分にはこんな少女漫画の黄金時代の美しくも儚い物語の方が性に合っている。3篇ともハッピーエンドなのも良いと思う。





2025年4月14日月曜日

月刊新型



Newtype
THE MOVING PICTURES MAGAZINE
MEY  2025

月刊ニュータイプ
2025年5月号

2025年4月10日発行
株式会社KADOKAWA



▲今年で創刊40周年を迎えたアニメ雑誌、月刊ニュータイプを久しぶりに書店で買ってきた。表紙は「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」の主役メカ「ジークアクス」と主人公「アマテ・ユズリハ」。40年前の創刊号も買ったけど、あれの表紙はたしか「機動戦士Zガンダム」に出てくる「ガンダムマーク2」だったと思う。正直言うとガンダムはもういいや。







 ▲目当てはこれ、「ファイブスター物語」。今月の扉絵はおなじみエストちゃん。物語の最初から出ている娘。今回でとうとうヨーン君と3代目黒騎士デコーズとの一騎打ちに決着が着くのだから、これはもう買うしかないでしょ。









2025年3月19日水曜日

第三部開始



週刊ヤングマガジン
No.16
2025年3月31日号

株式会社講談社



  ▲週刊ヤングマガジンの今週号で、南勝久氏の漫画「ザ・ファブル The third secret」が連載を開始した。最強の暗殺者としての実力を持ちながら、とある事情で殺し屋を辞めてしまった佐藤アキラ(偽名)の「普通の」生活を描くシリーズの3作目。普段はこの雑誌は買ってないのだが、ザ・ファブルの連載再開を祝して家でゆっくりじっくり読みたいと思い奮発してしまった。今連載されている他の漫画では、花沢健吾氏の「アンダーニンジャ」なんかも面白い。そう言えばどっちも実写映画化されていたはずだが、どちらもまだ観ていない。それにしても、木多康昭氏の「喧嘩稼業」の連載再開はいつになるのやら。もう諦めた方が良いのだろうか?




2025年3月10日月曜日

緋色の雫

 

Mamoru Nagano’s
XThe Five Star Stories
XVIII

ニュータイプ100%コミックス
ファイブスター物語⑱
永野護

2025年3月10日初版発行
株式会社KADOKAWA



▲月刊ニュータイプ誌に連載されているSFファンタジー風青春恋愛ギャグ漫画「ファイブスター物語」の第18巻が発売された。2年ぶりの新刊である。表紙はファティマ・チャンダナ。今回はウエスタ太陽系第2惑星のボォス星が主な舞台。前半の「緋色の雫」は星団歴3069年のナカカラ防衛戦と、それに伴うバランシェ・ファティマ総動員の全星団通信網乗っ取り事件が描かれる。後半の「トラフィックス4・終わりの始まり」は、イースト・ハスハで翌年に起こったヨーン・バインツェルとデコーズ・ワイズメルの因縁の対決。この巻はとにかく、大勢の人物とGTMが登場して愛と涙と感動で盛り上げちゃったりして、今までの物語の集大成となっている。初登場の人物としては、バカ殿みたいな見た目の忍者の親玉とか、ドアランデアスティルーテなんていう絶対一度で名前を覚えられないファティマとかが出てきて笑わせてくれる。もうドアラちゃんでいいじゃん。それより巻末では作者の個人情報も明かされていたりして、永野護のファンとしてはそれを読めるだけでも買う価値のある一冊だと思う。今回に限った事ではないが、見る人によっては作者のこだわりというか、執念とか怨念が過度に感じられてキショいとか思うかも知れないが、自分にとってはむしろそういうのがこの作品の魅力だと思うのだ。










2025年2月26日水曜日

天女恋詩

 

ぶ〜けコミックス

天女恋詩
水樹和佳

1981年11月19日  第1刷発行
株式会社 集英社



▲2022年7月にメルカリで10冊まとめて買った水樹和佳さん(現在は水樹和佳子さん)の単行本の中の1冊。掲載作品は下記の4篇。

●「天女恋詩」
(リボンデラックス 昭和52年夏の号掲載)

●「幻想銀河へ」
(ぶ〜け 昭和54年9月号)

●「クイニーと博士とetc…」
(リボンデラックス 昭和52年秋の号)

●「冬ふうりん」
(リボン 昭和50年12月号)

    内容はいかにも古き良き時代の少女漫画だが、どの作品も人の死がテーマになっている。








2025年2月9日日曜日

三冠で四巻



 
少年サンデーコミックス スペシャル
シブヤニアファミリー④
SHIBUYA NEAR FAMILY
渋谷駅近家族
久米田康治

2024年12月23日 初版第1刷発行
株式会社小学館




▲週刊少年サンデーに連載中の「シブヤニアファミリー」の第4巻がいつの間にか発売されていた。前巻が2024年3月発行だったので、約9ヶ月ぶりの新刊。作者の久米田康治氏は日本テレビ系列のトークバラエティ番組「踊る!さんま御殿!!」に今まで3回出演し、3回とも「踊る!ヒット賞!!」を受賞している。話し上手な芸能人達に混じって、たいしてしゃべってもいないのにあの偉大な賞を貰えるのだから、流石だなと思う。
















2024年4月25日木曜日

なずなだからぺんぺん

 

ACTION COMICS

アウトサイダーパラダイス
vol.2
涼川りん

2024年4月25日  第1刷発行
株式会社双葉社



▲漫画アクションで連載中の涼川りんさんの「アウトサイダーパラダイス」第2巻が発売された。とある中高一貫校の高校1年生、新聞部の「ぺんぺん」と「つーちゃん」、美術部の「シャネル」「エルメス」「ミュウミュウ」の5人が織り成す群像劇。第2巻の冒頭はぺんぺんとつーちゃんとシャネルの中等部入学の頃の出逢いが描かれている。その他は生理痛が感染る話だったり、線虫入りのジュースの話だったり、どこの学校でもあるような普通の高校生活が描かれている。いや、自分はあまり学校行ってないので正直これが普通かどうかは分からないのだが。







▲あと、「あそびあそばせ」に出ていた樋口先生や松戸先生などの懐かしい人物も再登場して、まるっきり違う世界線の物語ではない事が確認出来て安心してしまった。













2024年4月5日金曜日

藻玉で豆まき

 

少年サンデーコミックス スペシャル
シブヤニアファミリー③
久米田康治

2024年3月23日 初版第1刷発行
株式会社小学館



▲週刊少年サンデーで連載中の「シブヤニアファミリー」第3巻がいつの間にか発売されていた。作者の久米田康治氏と言えばアニメ化もされた「かくしごと」や「さよなら絶望先生」でお馴染みだが、この作品もほぼ同じ路線であるにもかかわらずつい読んでしまうのは常に新しい題材や視点を取り入れているせいか。でもその一方で「鍋奉行」だとか「三択老師」だとか20年ぶり30年ぶりの登場人物を出してきたりもして、小学生が主人公ながら小学生には理解しにくい漫画だと思う。







▲何より絵がかわいいのが最大の魅力かも。







2024年3月9日土曜日

灰の勲章

 

ファイブスター物語
デザインズ7
アッシュ・デコレーション
永野 護

2024年3月8日 初版発行
株式会社KADOKAWA



▲月刊ニュータイプで連載中のSF風ギャグ漫画「ファイブスター物語」の設定画集兼解説本第7弾。今回は単行本15巻以降のキャラクターやロボットを掲載している。B4判(新聞1ページの半分程の大きさ)の本なので中のデザイン画も大きめで見易いのだが、解説の文字が小さすぎて読むのが辛い。昔の新聞の活字よりも細かい字なのだから困ったものだ。










2023年11月28日火曜日

主役交代


 ACTION COMICS

アウトサイダーパラダイス
vol.1
涼川りん

2023年11月28日  第1刷発行
株式会社双葉社



▲昨年、惜しまれつつもヤングアニマルでの連載を終了した「あそびあそばせ」の作者、涼川りんさんが今年から漫画アクションで連載を開始した最新作「アウトサイダーパラダイス」の第1巻。「あそびあそばせ」で登場した美術部の「シャネル」と「ミュウミュウ」と「エルメス」、新聞部の「ぺんぺん」と「つーちゃん」。今作では高等部に進学したこの5人があそ研の3人に代わり主役となって群像劇を演じている。「あそびあそばせ」が全然終わった感じがしなかったので、いつか続編が描かれるのではないかと思っていたが、出版社も掲載紙も主役も変えて思ったよりも早く実現した。いつかあそ研の3人も再登場してくれたらと期待している。






   ▲特に美術部の3人とその先輩の「すいちゃん」が新聞部の依頼で描いた4コマ漫画は必見。







2023年11月22日水曜日

絶筆

 

MFコミックス フラッパーシリーズ

超人ロック  憧憬
聖悠紀

2023年11月22日 初版発行
株式会社KADOKAWA



▲2020年4月号から2021年8月号まで月刊コミックフラッパーに連載されていた聖悠紀氏の「超人ロック・ロックインザボックス」と「超人ロック・憧憬」の単行本化。聖氏は昨年10月に72歳で亡くなられているので、連載が中断したままだった「憧憬」の最後の22ページを長年アシスタントを務めた佐々倉咲良氏が執筆し、フラッパーの2023年7月号に掲載された事でやっとこうして単行本が出版される運びとなった。この作品の聖氏の筆致は痛々しいくらいに乱れている一方、佐々倉氏の絵はどの時代の聖氏の絵とも似ていないのだが、聖氏の絶筆をこうやってひとつの形に纏めてちゃんと読めるようにしてくれたのには感謝しかない。そもそも聖悠紀氏の絵のタッチをそっくりに描ける人は自分の知る限りひとりもいない。いや、中川翔子さんあたりなら描けるかも知れないが、彼女は超人ロックを知ってるだろうか。










2023年10月27日金曜日

白い鰐の伝説


 
とんぼの本

This is 江口寿史!!

江口寿史 
芸術新潮編集部編

2023年7月30日発行
株式会社新潮社




  ▲昨日、久しぶりに行った書店で見かけて中身もろくに確かめずに購入した本。てっきり新たなイラスト集かと思いきや、大友克洋氏との対談だとか、おのののかさんをモデルにしたライブスケッチだとか、今まで単行本未収録だった漫画「パパリンコ物語」だとかが掲載されていて、これまでの江口氏の仕事に対するスタンスとか哲学とかポリシーとか、そんな類いのものがほんのちょっとだけもしかしたら理解出来るかも知れないと思わせてくれる内容だった。







2023年8月31日木曜日

振り飛車

 

 

 ヤングアニマルコミックス

3月のライオン⑰
羽海野チカ

2023年9月5日第1刷発行
株式会社白泉社



  ▲白泉社が発行する月2回刊の青年漫画雑誌「ヤングアニマル」で連載中の羽海野チカさんの将棋漫画「3月のライオン」第17巻が発売された。1年11ヵ月ぶりの新刊なので、前巻の内容はすっかり忘却の彼方。もう一度読み返さないといけない有り様。この巻に収録されているのは、ヤングアニマル2021年19号から2023年11号までに掲載されていた話。何故かキツネ狩り用の猟犬であるジャックラッセルテリアがしつこいくらい随所に出てくる。将棋とジャックラッセルにどんな関係があるのか?   詳しい事は読んでのお楽しみという事で。






2023年6月29日木曜日

イッコちゃん

 


少年サンデーコミックス スペシャル

シブヤニアファミリー②

久米田康治


2023年5月23日 初版第1刷発行
株式会社小学館



▲「さよなら絶望先生」や「かくしごと」でお馴染みの漫豪、久米田康治氏が描く超感動巨編「シブヤニアファミリー」の第2巻がいつのまにか発売されていた。今回の収録作は週刊少年サンデー2022年第19号から41号にかけて掲載されていた#21から#37までの17話分。新キャラの紺栗糸ちゃんが登場したり、ママの黒歴史がばれたり、もうなにがなんだかの最新作。















2023年3月13日月曜日

伍曐物語拾漆卷

 


ファイブスター物語XVII
永野護

2023年3月10日初版発行
株式会社KADOKAWA



▲月刊ニュータイプで連載中の面白くないギャグ漫画「ファイブスター物語」の第17巻が発売された。16巻が出たのが2021年10月だから1年5ヶ月ぶりの新刊。今回の物語の幕開けは第2太陽系ウエスタの小惑星群から。時代は星団歴3062年。脱出ポッドに乗ったまま行方不明になっていたマグダルが発見され、その後カーマントー星の採掘場で働く事になる。マグダルの目覚めと同時に、ボォス星のミノグシア連合の首都スバース市では昏睡状態だった双子の弟のデプレも目覚めた。その動きを察した第1太陽系イースターのデルタ・ベルン星では天照の帝がミラージュ騎士団をウエスタの海賊狩りに送り込む。今回のファイブスター物語では初めて宇宙空間での戦闘が描かれた。あとミラージュのブローズの素顔が出たり、ログナーやイエッタの正体が明かされたり、色々初めて尽くしの17巻。






2022年12月22日木曜日

訃報

 

今年一番のつらい出来事。



   ▲12月17日の朝刊に載っていた。もう「超人ロック・カオスブリンガー」の結末を知る事は出来ない。きっとかば先生ご本人が一番無念だったろう。それにしても、どうしてこんなに発表が遅れたのかが気になるところ。





2022年12月21日水曜日

あそびあそばせ最終巻

 

ヤングアニマルコミックス

あそびあそばせ⑭⑮
涼川りん

2022年12月5日 第1刷発行
株式会社 白泉社



▲涼川りんさんの「あそびあそばせ」の14巻と15巻が白泉社から同時発売された。残念ながらこれで完結らしい。始めの頃は主役だったあそ研の3人の出番が終わりに近付くにつれてだんだん少なくなり、代わりに新聞部や美術部の女の子達がいつの間にか主役になっていた。ずっと謎だった青空さんの性別は判明したものの、オリヴィアの母国やミュウミュウの素顔は明かされないまま。最終話を読んでも全く終わった感じがしないので、いつかまたどこかで連載を再開してくれるのではないかと期待している。













2022年9月21日水曜日

渋谷駅近家族

 

少年サンデーコミックス  スペシャル

シブヤニアファミリー①
久米田康治

2022年9月20日初版発行
株式会社小学館



▲「さよなら絶望先生」や「せっかち伯爵と時間どろぼう」「かくしごと」等の作品でお馴染みの久米田康治氏の新作漫画「シブヤニアファミリー」の第1巻が発売された。この作品は週刊少年サンデーで2021年の47号から連載されている。久米田氏のサンデーでの連載は「かってに改造」以来なので17年ぶり。主人公は渋谷に住む小学3年生の都加 逸子(とか いつこ)ちゃん。家族や友達からは「イッコ」と呼ばれている。内容的にはシブヤっ子あるあるをある事無い事羅列して子供っぽい屁理屈で撹拌したような、どっぷり久米田節エキスに浸かった風刺ギャグ漫画となっている。つまり、善かれ悪しかれ今までの他の作品とほぼ同じという事だが、絵がかわいいので許せてしまう。作者自身の仕事場も渋谷にあるので、背景にはそれなりのリアリティがあるかも知れない。








   ▲ただ、小3少女が主役なので、下ネタは封印されている模様。