2021年8月31日火曜日

油蟬

 

アブラゼミ
Graptopsaltria nigrofuscata


半翅目セミ科アブラゼミ属。

    家の近くの街灯の下にいたアブラゼミ。翅が不透明のセミは世界的に見ても珍しいという。よく見ると翅脈が緑色で美しい。羽化直後は緑色をしているという説もあるが、生体写真のほとんどは緑色をしているので、生きているうちはずっと緑なのかも知れない。













2021年8月30日月曜日

天蚕 その2

 

ヤママユ(♂)
Antheraea yamamai



鱗翅目ヤママユガ科ヤママユ属。

   昨夜、近所の街灯に来ていたヤママユの雄。先日もここで翅が傷んだ雌を見たばかりだが、この雄は比較的翅の傷みが少なく羽化したばかりなのだろう。こんな大きく美しい蛾が人知れず夜の森を飛び回っている光景を想像するだけでも楽しい。








2021年8月29日日曜日

小雀蛾

 


コスズメ(♂)
Theretra japonica


    鱗翅目スズメガ科コスズメ属。幼虫はブドウ科、アカバナ科、アジサイ科などの植物の葉を食べる。蛹で越冬する。

家の近くの街灯の下にいたコスズメ。








    ▲幼虫はこんな姿。これは3年前にノリウツギの葉を食べていた個体。





2021年8月28日土曜日

天蚕

 


ヤママユ(♀)
Antheraea yamamai


鱗翅目ヤママユガ科ヤママユ属。

     昨夜、家の近くの街灯に飛んで来ていたヤママユの雌。ヤママユの成虫は口が退化していて、何も食べる事が出来ないらしい。幼虫の時に蓄えた栄養だけで生きているのだ。この個体は既に翅があちこち破れていて、朝になっても雑木林に戻れるかどうか。このままアスファルトの上で死んでしまうかも知れない。夜空には木星と土星が並んで輝き、月はまだ出ていなかった。       






                                          

2021年8月27日金曜日

深山鍬形蟲

 



ミヤマクワガタ(♂)
 Lucanus maculifemoratus  maculifemoratus


鞘翅目クワガタムシ科ミヤマクワガタ属。

    家の近くの街灯に飛んで来たミヤマクワガタ。近頃は昆虫を見つけても持ち帰る事は滅多にない。この個体も車に轢かれないように、撮影後に近くの草むらに移動させておいた。









2021年8月26日木曜日

紋雀蜂

 



モンスズメバチ
Vespa crabro flavofasciata


膜翅目スズメバチ科スズメバチ属。

     昨夜家の中で捕まえたモンスズメバチ。飛び回るのに疲れたのか、一時的におとなしくなったところを撮影。






▲モンスズメバチは夜間に活動しているのをよく見かける。カブトムシなどと一緒に樹液を嘗めていたり、灯火にやってきたりしているスズメバチのほとんどは本種である事が多い。もともと閉鎖空間に営巣する習性があるので、暗い所でも目が見えるのだろう。




   ▲正面から顔を見たところ。単眼の周辺が黒いのが本種の特徴のひとつ。

この蜂はこの後、外に出してあげた。











2021年8月25日水曜日

日本蝮

 


ニホンマムシ
Gloydius blomhoffii


有鱗目クサリヘビ科マムシ属。

   さっき(P.M.10:00頃)近所の橋の上で出会ったマムシ。マムシを見るのは久しぶり。昔だったら素手で捕まえて遊んだりしたんだけど、今日は危ないのでやめておいた。最近反射神経も鈍ってるし、明日コロナのワクチンを打って貰う予定だし、何かあったら困る。それに奴らピット器官とかいうものをもっていて熱源を探知して襲いかかってくるので、気温と人の体温の差が大きい夜間は特に危険なのだ。そう言えば昔、「マムシを捕まえたら川の向こうに捨ててこい」と父に言われた事があるけど、橋を渡って戻って来るんじゃ意味無いじゃん。














2021年8月24日火曜日

東北藪螽蟖

 



トウホクヤブキリ(褐色型♂)
Tettigonia sp.


直翅目キリギリス科ヤブキリ属。

    家の近くで見つけたヤブキリの雄。ヤブキリ自体は珍しくないが、この辺りにいるヤブキリはほとんどが緑色をしていて、褐色個体を見たのはこれが初めて。棲息域からとりあえずトウホクヤブキリという事にしておいた。










2021年8月23日月曜日

小鍬形蟲

 


コクワガタ(♂)
Dorcus rectus rectus


鞘翅目クワガタムシ科オオクワガタ属。

   昨夜、家の近くの街灯にやって来たコクワガタの雄。体長は約4.5cm。

   子供の頃、飼育していたコクワガタが、冬を2回越えてもまだ生きていた。「こいつは不死身なんだ」と思い大きな石を上に乗せてみたらつぶれて死んでしまった。子供って残酷だなあ。







2021年8月22日日曜日

影よ、影よ、影の国

 


最近読んだ本


ソノラマ文庫〈海外シリーズ〉⑥
「影よ、影よ、影の国」
《怪奇とファンタジーのスタージョン傑作選》
シオドア・スタージョン
村上 実子  訳


昭和59年8月31日  初版発行
株式会社 朝日ソノラマ

  アメリカの小説家、シオドア・スタージョンの日本で独自に編纂された傑作短篇集。

収録作品、原題、掲載誌、発表年代は次の通り。

「影よ、影よ、影の国」SHADOW,SHADOW,ON THE WALL(IMAGINATION STORIES  1951-2)
「秘密嫌いの霊体」BLABBERMOUTH(AMAZING 1947-2)
「金星の水晶」SPECIAL APTITUDE(OTHER WORLDS 1951-3)
「嫉妬深い幽霊」GHOST OF A CHANCE(SUSPENSE 1951-8)
「超能力の血」TWINK(GALAXY 1955-8)
「地球を継ぐもの」LIKE YOUNG(F&SF 1960-3)
「死を語る骨」THE BONES (UNKNOWN 1943-8)

   この中で表題作の「影よ、影よ、影の国」と「地球を継ぐもの」は他の短篇集にも掲載されていて読んだ事があったが、それ以外は初めて読んだ作品だった。最後の「死を語る骨」はジェームズ・ベアードとの合作らしい。どの作品もいかにもスタージョンといった感じの物語ばかりで、村上実子さんの読みやすい訳文のおかげもあってか期待を裏切らない内容だった。








2021年8月21日土曜日

最上川のA型剪定鋏 その2

 

最上川
A型剪定鋏  180mm


  ▲メルカリで7月に「最上川」のA型剪定鋏を入手した。今年の1月に200mmを入手しているが、今度は180mmである。出品者様は度々お世話になっている岐阜県で庭師をされている方。この前「村久」の140mmを購入した後で、「お探しの物がありましたらお探しします」とメッセージをいただいたので、お言葉に甘えてリクエストした物のひとつがこの最上川の鋏だった。
   






    ▲「最上川」は、山形市の「株式会社 最上川製作所」の商標。明治25年頃に山形市鍛冶町(今の山形市宮町5丁目)の「最上川屋」の野鍛冶職人だった松本彌三郎氏が剪定鋏を作ったのが山形における剪定鋏作りの嚆矢だと云われている。











   ▲この鋏も200mmと同様、やはり鑞付けである。







  ▲柄の内側のモールドは「最上川」以外では見た事のないタイプで、この鋏が自社生産だったという説の根拠のひとつになっている。







▲箱の中に鋏と一緒に入っていた物。






  ▲180mmと200mmの比較。最上川の鋏についてはまだ知らない事が多く、A型にこれ以外のサイズが存在したかどうかも分からない。















2021年8月20日金曜日

かわいい爬虫類

 


ビバリウムガイド
VIVARIUM  GUIDE
No.94
2021年秋号


令和3年8月10日発売
株式会社エムピージェー発行

  ビバリウムガイド(VIVARIUM  GUIDE)は、株式会社エムピージェーが年4回発行する爬虫類・両生類の飼育情報誌。
   1997年、月刊アクアライフの増刊号として創刊。2017年の通算77号から正式に雑誌コードを取得し、独立季刊誌になっている。
    内容は、主に爬虫類や両生類の飼育に関する記事と写真だが、時々蜘蛛やサソリ等の陸棲の無脊椎動物を取り上げる事もある。

    今回の表紙はボールパイソン「ブルーアイリューシ」。巻頭特集は「かわいい爬虫類」と題して誰が見てもかわいい、もしくは見ようによってはかわいい爬虫類や両生類を紹介。爬虫類ハンター加藤英明の現地レポートは「ウガンダの自然と動物~ビクトリア湖と巨大ニシキヘビ」とか言いながらちゃっかり人気のハシビロコウなんかもとりあげていたりする。その他、編集長の冨水明氏が監修したバンダイから発売予定のヒョウモントカゲモドキのフィギュアの自画自賛的なレビューなど、いつもながら今回も豪華で充実した内容だ。









2021年8月19日木曜日

鯉の帰還

 


家の前の側溝で鯉を捕まえた。


    昨日は缶・金属類の収集の日だったので、朝早く空き缶を出しに行った時に、側溝の水の中を泳ぐ白っぽい魚がちらっと見えた。その魚はすぐに暗渠の中に隠れてしまったのだが、その魚には心当たりがあった。
   去年から今年にかけての冬に我が家の池に山から引いていた水が止まってしまい、飼育していた鯉が全滅してしまった。その中には一昨年池で生まれた数匹の鯉も含まれていたのだが、おそらくそのうちの一匹がいつの間にか排水口から逃げ出して、側溝で生き残っていたのだろう。今まで存在に気が付かなかったのは、昼間は物陰でじっとしていて、夜になってから活動していたからだと思う。
   さて、警戒心の強い鯉をどうやって暗渠からおびきだして捕まえたら良いか。明るいうちは出て来ないだろうと結局夜になるのを待って見に行ってみると、案の定のんびりゆったりと開けた所を泳いでいたので、網を使って簡単に捕らえる事が出来た。






  ▲真鯉と錦鯉の交配なので、面白い色になっている。基本3色だが鱗が半透明で銀鱗も見られる。体長は20cm強で、これからまだまだ色が変化する可能性もあり成長が楽しみだ。







2021年8月18日水曜日

犇めく牛 その3

 


野沢民芸
カラフルべこ


   ▲福島県西会津町の野沢民芸品製作企業組合から、カラフルべこのリニューアルバージョン第3弾として最後の6色が発売されたので、早速野沢民芸のオンラインショップから取り寄せてみた。当初は全14色の予定だったが、金と銀が加わって全16色になった。金色は以前にもあったけど、それとは少し色が違っている。 大きさは全て体長9.5cmの1号サイズ。




   ▲これで16色全部揃った。野沢民芸の赤べこは目だけ手書きじゃないので、みんな大きさが同じで無表情な所が面白い。






2021年8月17日火曜日

姫林檎

 

 ヒメリンゴ
Malus ×cerasifera


   バラ科リンゴ属の落葉小喬木。エゾノコリンゴ( Malus baccata )と中国原産のイヌリンゴ( Malus prunifolia )が親だと云われている。

   小品盆栽のヒメリンゴの実がたわわに実った。去年と一昨年は猿の被害にあったが今年は今のところ無事、と言うより食べられる前に撮影しておいたと言った方が正しいだろう。ヒメリンゴは自家不和合性なので、他の品種の花粉がないと実が生り難い。






レモイネ
Malus ×purpurea ‘Lemoinei’


バラ科リンゴ属。1922年にフランスのVictor Lemoine et Filsによって生み出された交配種。交配親はM. pumila (セイヨウリンゴ)とM.×atrosanguinea らしいが、おそらく自然交雑で生まれたのだろう。この品種を入手してからヒメリンゴの実が沢山生るようになった。



















2021年8月16日月曜日

大蟷螂の成虫

 

オオカマキリ
Tenodera aridifolia


蟷螂目カマキリ科カマキリ属。かつては Tenodera  sinensisの学名で呼ばれていたが、雄の生殖器の形が違うらしい。


    今年初めて見るカマキリの成虫。もう少ししておなかが大きくなってこないと雄か雌か見分けるのが難しい。捕まえて産卵管の有無を調べれば分かるんだけど、この時はそこまで思い付かなかった。雰囲気は雌っぽいけど体長は雌にしては小さめだった。あ、でも触角が長めだから雄かも。








2021年8月15日日曜日

大牙二股鍬形虫

 


マンディブラリスフタマタクワガタ
Hexarthrius mandibularis


    鞘翅目クワガタムシ科フタマタクワガタ属。スマトラ島とボルネオ島に分布。






▲近くの山で見つけたマンディブラリスフタマタクワガタ。




▲ではなく、株式会社バンダイ様から発売されたフィギュア。




   ▲バンダイのガシャポン「いきもの大図鑑」の「くわがた 02」として4種発売されたもののひとつ。




    ▲全長が13cm以上あって、本物の最大個体より一回り程大きい。




▲前回発売されたギラファやノコギリ等と比べると、細かい点が改善されて完成度が上がっている。





▲特に前回は肢の腿節と脛節の間の関節が可動式だったので自重でへたってしまっていたが、今回は一体成形の固定式になって肢を踏ん張る事が出来るようになったのが良い。








   ▲前翅を開いて後翅を取り付けると飛行姿勢を再現出来る。





   ▲ディスプレイスタンドが付属しているので、かっこよく飾る事も出来る。





▲今回のラインナップはこちら。
01「ミヤマクワガタ」  02「マンディブラリスフタマタクワガタ」  03「ディディエールシカクワガタ」 04「ノコギリクワガタ幼虫」(レア)





▲ノコギリクワガタの幼虫!!!





    ▲今回のラインナップの中では1番の出来かも知れない。しかもデカイ!




▲イモムシ好きにはこたえられないだろう。





     ▲腹部の関節がぐにゅぐにゅと自由自在に動くので気色悪くて気持ちいい。










▲こんなマニアックなアイテムまで製品化してしまう近頃のバンダイさんが好きだ。

「いきもの大図鑑」シリーズでは、今後「世界一美しいクモ」が2000倍のスケールで発売されるらしい。そちらも今から楽しみ。最近のバンダイさんの「ゴン攻め」がヤバ過ぎ。