最上川
A型剪定鋏 200mm
メルカリで「最上川」のA型剪定鋏を購入した。
「最上川」は、山形市の「株式会社 最上川製作所」の商標。明治25年頃に山形市鍛冶町(今の山形市宮町5丁目)の「最上川屋」の野鍛冶職人だった松本彌三郎氏が剪定鋏を作ったのが山形における剪定鋏作りの嚆矢だと云われている。
▲切刃の平には「商標登録 最上川」の刻印が打たれている。届いたこの鋏を手に取ってみて初めて鑞付けである事に気付いた。
▲最上川にA型の剪定鋏がある事は知っていたが、鑞付けだとは思っていなかった。
でも本当にこれは最上川で作った物だろうか。
▲受刃には「特製」の打刻がある。
A型の剪定鋏は、松本彌三郎氏の弟子に当たる初代「村久」の衡田久作氏が最初に作ったと云われている。もしこの鋏が最上川で作った物だとすると、師匠が弟子を真似したという事になる。だが、最上川以外のメーカーで作ったという決定的な証拠も今のところ見当たらない。
ただ、こういった発明や実用新案を特定の個人や企業が独占せずに、地域で共有出来た柔軟性こそが、その後の山形産剪定鋏の市場を拡大し、延いては山形の産業の発展に貢献したのであろう事は容易に想像出来る。
2 件のコメント:
かねぽんさんこんばんわ!
最近、最上川の剪定鋏がネット上で同一規格の品をまとめ売りや箱売りがされ、割安での取引を見る機会が多くなり残念に思っていました。
かねぽんさんが入手したロー付けの写真を拝見しても本当に良い剪定鋏でまとめ売り等の鋏では無いと思います。
ムラさん、この鋏を入手出来たのは本当に幸運だったと思います。「剪定鋏」で検索しても出てこなかったんですが、出品されてすぐに偶然発見したんですよ。
たしかまとめ売りされていたのは180mmのA型だったと思うのですが、あれは一体どこに行ってしまったんでしょうね。まだ180mmは持ってないので、バラ売りしてくれるとうれしいんですけどね。そのうち出てくるかもしれないので気長に待ちたいと思っています。
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