再び森の中で
ニッポンマイマイ
Satsuma japonica japonica
柄眼目ナンバンマイマイ科ニッポンマイマイ属。
この前、ヤマキサゴが沢山見つかった場所で、また生き物を探してみた。地面に落ちている樹の皮を片端からめくって、初めに出会ったのはニッポンマイマイだった。
そして次が、
キヌハダギセル
Mundiphaedusa discrepans
柄眼目キセルガイ科トノサマギセル属。
初め見たときはナミギセル(Phaedusa japonica)だと思った。この辺りにはナミギセルしかいないと思い込んでいたからだ。しかし殻口を見てみると、明らかにナミギセルとは違っている。
老成した個体で、光に透かしても腔襞(プリカ)が見えないので正確な同定は難しいが、おそらくキヌハダギセルかマツシマギセル(Mundiphaedusa matushimai)だと思われる。
今はキヌハダギセルもマツシマギセルも、クニノギセル(Mundiphaedusa kuninoae)の異名同種(シノニム)だと言われているが、保育社の「原色日本陸産貝類図鑑」に拠ると、キヌハダギセルとマツシマギセルでは螺層の数が違っているからややこしい。今回見つかったのは11層半位で、どちらかと言うとマツシマギセル寄りだ。殻高は約23mm。
それから、ナミギセルだと思って昔標本にしていた殻を、机の引き出しの奥から探し出してよく腔襞を見てみると、これもナミギセルでは無くてツムガタモドキギセル(Pinguiphaedusa pinguis platyauchen)らしい事が判明した。地元に棲息しているキセルガイの種類についてはもう少し調べてみる必要がありそうだ。
ヤマキサゴ
Waldemaria japonica
アマオブネガイ目ヤマキサゴ科ヤマキサゴ属。
またヤマキサゴを発見した。本当はこれが目当てだったので見つかって良かった。ヤマキサゴの生態については色々調べても情報が少な過ぎるので、自分で確かめてみようと思ったのだ。
ヤマキサゴ4匹と、ついでにキヌハダギセル1匹を暫く飼育してみる事にした。
取り敢えず何を食べるかだけでも知っておきたい。多分野生では落ち葉とか腐葉土とか食べているのだろうが、あえてそれ以外の餌を与えてみよう。
飼育ケースには土を入れずにキッチンペーパーをしいて、その上に焼海苔と鶏卵の殻とブナシメジの根っこ部分を置いてみた。多分食べないだろうなと思いつつ。
この続きはまた今度。