2021年3月9日火曜日

端役達

 

ハヤカワ文庫 SF
ビット・プレイヤー
グレッグ・イーガン



2019年3月25日発行
株式会社 早川書房



    オーストラリア出身のSF作家、グレッグ・イーガン(Greg Egan)の短篇集。
収録作は以下の6篇。


「七色覚」
“Seventh Sight” (2014)

「不気味の谷」
“Uncanny  Valley”  (2017)

「ビット・プレイヤー」
“Bit Players”  (2014)

「失われた大陸」
“Lost  Continent”  (2008)

「鰐乗り」
“Riding  the  Crocodile”  (2005)

「孤児惑星」
“Hot  Rock”  (2009)



    グレッグ・イーガンの作品の舞台設定は、かなり綿密な理論的裏付けがあり、しかも作品中でそのほとんどが具体的に説明されているので、その内容について精査しながら読み進めていこうとすると読了するまでに相当時間がかかってしまう。でもスマホの仕組みが解らなくてもスマホが使えるように、細かい点にこだわらずに読み進めてもじゅうぶん物語を楽しむ事が出来る。ただ、最近の作品をいきなり読むよりは、古い作品から読み始めた方が幾分理解しやすくなるとは思う。個人的にこの本の収録作の中で好きなのは最後の2作品、「鰐乗り」と「孤児惑星」だ。たとえ何回生まれ変わっても現実では成し得ないような未知の宇宙への大冒険を主人公と一緒に楽しませてもらった。


   ※グレッグ・イーガンは1961年、オーストリア生まれ。数学の理学士号を持つ。







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