超人ロック
鏡の檻 ⑤
聖 悠紀
「鏡の檻」がとうとう完結した。
ターガス・インダストリィ社で対ESP兵器を開発していたデイモンは社の研究所に監禁されていたオールドマンことセリム・ジャバルの事を伝える為にセリムの親族であるバヤンの元を訪れ、そこで偶然ロックと出会う。脳だけの存在になっていたセリムはロックの超能力で肉体を取り戻す。その後ロックは姿をくらましたままになっているゼクス・ロニを追って流刑星ラフノールへ向かう決心をする。
話はまだ続きそうな気配だが、あれだけ多方向に展開していた物語を最後には意外な形できちんと収束させてしまう聖悠紀氏の並外れた構成力にはいつもながら感嘆させられる。2017年の12月に氏が倒れられた時にそのまま逝かれてしまっていたらこの物語の結末も知り得なかったのかと思うとよけい感慨深いものがある。
「鏡の檻」はこの巻の前半で完結し、後半には短編「銀河の子」が収録されている。サンディーナの街でロックが出会った3才児ニュニュのその後と、「ドラゴンズ・ブラッド」編の顛末が描かれている。
あの話もあれで終わりじゃなかったって事か!
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