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2022年11月15日火曜日

羽黒山の剪定鋏 その2

 


羽黒山
A型剪定鋏 180mm



▲メルカリで購入した羽黒山のA型剪定鋏。中古だが、あまり使用された形跡の無い、良いコンディションの品。出品者様は愛知県の方。羽黒山のA型は、今年の4月に230mmを入手しているが、今回は180mmである。羽黒山は山形市宮町の「株式会社はとや」の商標。






▲切刃の平に打たれた羽黒山の刻印。





   ▲受刃には特製の刻印。切刃受刃ともに鑞付けである。





▲手持ちの剪定鋏の中では、昨年10月に入手した真室川の製品に一番形状が似ている。左が羽黒山で右が真室川。真室川は山形市円応寺町の「真室川鋏工場」の商標。






▲特に柄の内側のモールドは同じ型を使ってプレスしているように見える。230mmの方の製造元は飛庄の可能性が高いと思っていたが、もしかしたらそれも真室川の製品である疑いが浮上してきた。どうやら今度は真室川の刻印が入った230mmを入手しなければいけないようだ。


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    ところで、今日の朝刊のおくやみ欄を見ていたら、山形市の花楯産業の会長である細川俊之氏の訃報が掲載されていた。このブログを見て下さっている方の中にも花楯印の剪定鋏をお使いの人がいるのではないだろうか。花楯産業は剪定鋏の自社生産はしていないと思われるが、日本全国に山形製の剪定鋏を卸している会社で、花楯の他に、俊之とか博之とかの刻印が打たれた製品も販売している。謹んで御冥福をお祈りしたいと思う。














2022年4月23日土曜日

羽黒山の剪定鋏

  


羽黒山
A型剪定鋏 230mm



    ▲メルカリshopsで羽黒山の剪定鋏を購入した。出品者様は先日の富士鹿の剪定鋏と同じ兵庫県の方。






   ▲鏡面仕上げされた切刃の平に打たれた「登録 羽黒山」の刻印。「羽黒山」は山形市宮町の「株式会社はとや」の商標。






▲刃を開いた状態。







▲裏側。







▲受刃には「特製」の刻印。









▲刃は真鍮で鑞付けされている。





▲柄の内側は肉抜きされていない。







    ▲この形状の鋏は飛庄と村久で確認しているが、村久は留め金のバネをマイナスねじで固定しているので、リベットで固定しているこの鋏の製造元は、現時点では飛庄の可能性が高いと思われる。


   飛庄と言えば、今年(2022年)の2月3日に三代目の飛塚靖仁氏が67歳の若さで亡くなられている。研究熱心で新製品の開発も積極的にされており、技術知識共に山形の鋏鍛冶の中でも最高の次元に達した方だったと思う。一番脂の乗りきった時期で、これからまだまだ後進の育成をしてもらえるはずだっただけに、非常に残念でならない。三代目の逝去に伴って、四代目の大貴氏が後を継ぎ、3月1日から社名も「飛塚製鋏所」から「株式会社 飛庄」に改められた。優れた職人であった先代を失った飛庄が今後どうなって行くのか、長い目で見守っていきたいと思う。