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2024年3月15日金曜日

悟印の剪定鋏 その2


 
小松製鋏所の剪定鋏についての考察。



▲左から悟(小松製鋏所)、萩の月(花楯産業)、一心堂義近(藤沢刃物店)。どれも鑞付けのA型剪定鋏。鑞付けの剪定鋏は、今はもう飛庄でしか作っていないと思っていたのだが、小松製鋏所でもまだ作っている事が判明した。今までおそらく製造元は飛庄だろうと推定していた鋏をもう一度引っ張り出して見比べてみると、なるほど小松製鋏所の鋏にそっくりだった。実際に小松さんの製品を入手してみたからこそ間違いに気付く事が出来た。今回は写真を掲載していないが、新国光(東北打刃物)のA型200mmも小松製鋏所が製造元である可能性が高いと思う。

















2024年3月10日日曜日

悟印の剪定鋏

 


小松製鋏所の剪定鋏



▲最近入手した「悟」印のA型剪定鋏。長さ8インチ(200mm)。「悟」は山形市宮町の小松製鋏所さんの商標で、このブログに登場するのは初めて。





▲足を開いた状態。





▲切刃の平に打たれた「悟」の刻印。この刻印が入った鋏は今のところ一般の市場には流通していないので、小松製鋏所さんに直接注文して入手するしかない。






▲A型裏側。








▲受刃には「特製」の刻印。









▲刃は真鍮で鑞付けしてある。







▲切刃、受刃ともに鑞付けされているのが分かる。







▲足の内側は平らになっていて窪んでいない。





▲こちらは同時に購入したB型。長さ8インチ(200mm)。







▲切刃の「悟」の刻印は初代の小松悟(こまつさとし)氏の名に因む。小松悟氏は飛塚製鋏所の飛塚庄次郎氏の下で鋏作りを学んでいる。






▲受刃にはどこかで見た事のある「特製本家」の刻印。







▲B型の開脚。






▲足の内側には「宗寛」の刻印。阿武隈川宗寛さんの剪定鋏の少なくとも一部は小松製鋏所さんが製造元である事がこれで分かった。







▲A型とB型。どちらも立バネを虫バネに取り替えてみた。使う人が自分で選べるのは良い事だと思う。小松製鋏所さんの製品はとてもしっかりと丁寧に作られていて素晴らしい仕上がり。もっと有名になって欲しいと思う。



『山形の剪定鋏図鑑(電子版)』が更新されました。細谷ハサミ製作所さんと小松製鋏所さんが「その他のメーカー篇」に追加されています。