2023年4月2日日曜日

老猫

 

   今日の夕方、家で飼っていた雌猫が死んだ。母が入院する前に生まれた猫なので、もう20歳位にはなっていた。

    思い返してみると可笑しな猫だった。雌猫なのに雄猫のように縄張りを主張して他の猫に喧嘩をふっかけたり、壁に尿をひっかけたりした。たった1度の例外を除いてほとんどの場合は自分で産んだ子猫を自分で育てようとはしなかった。

   今年になってから認知症のような兆候が現れ始めて、猫用のトイレ以外のあちこちの床に糞尿をするようになった。足腰も弱ってきて高い所に上がれなくなったので、寝床を床の上に置いてやったりした。近頃は一応餌を食べているにもかかわらずどんどん痩せてきて、ほとんど骨と皮だけのようになっていた。

   それでも今日は天気が良かったせいか、ふらつく足でなんとか外に出て、庭に停めた車の下で休んだりしていたのだが、夕方になって気が付いたらいつもの寝床で息を引き取っていた。

   猫の亡骸は暗くなる前に裏山の林の中に埋めてきた。多分狐や狸に掘り起こされて食べられてしまうだろうが、それはそれで良いと思う。生命は循環すべきなのだ。いっそのこと人間の遺体だって熊とか烏とかの餌にした方が良いと思う。

   これで家に残ったのは同じ頃に産まれた雄猫1匹だけになった。




▲2018年頃、食卓の父の隣に座り食べ物をねだる姿。






▲これも2018年頃、玄関前の階段で。妊娠中でお腹が大きい。







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