2021年9月4日土曜日

体温計

 


     先日、ファイザー製新型コロナワクチンの2度目の接種を終えた後期高齢者の父が高熱を出した。3週間程上がったり下がったりを繰り返して、自分も眠れない日々が続いた。その時痛感したのが、どの体温計の数値を信じたら良いのか分からない、という事だった。





   ▲普段使っていた体温計は、昔ながらの水銀を使用したアナログ体温計。実測式だから数値は正確だし、電池切れも無いので、これが一番信用出来る。ただ、数分間腋の下にしっかりと挟んでいないといけないので、小さな子供や障碍者、身体の不自由なお年寄りの体温を測るのには向いていないし、最近はほとんど販売されていない。







   ▲この電子体温計は、たった15秒で予測検温が出来る優れもの。ただ、実測式と比べるとあまり正確とは言えない。この電子体温計でも実測検温は出来るのだが10分もかかるので、それなら水銀の体温計を使った方がましだろう。






    ▲最近購入した非接触体温計の色々。おでこにピッと当てるだけで1秒程で予測検温出来るのが非常に便利。額表面から放射される赤外線を捉えて計測し、それを舌下温度に換算する。舌下温度は腋窩温度より少し高めなので注意が必要だが、それを差し引いても非接触体温計は実測とかなりかけ離れた数値が出る事がある。この4機種の中では左下のタニタの製品が比較的実測値に近かった。右下の製品はネットで体温計として販売している物だが、取り寄せてから説明書をよく読んでみたら、単なる表面温度計であって、体温計ですらなかった。







▲これはネットで体温計を探している時に見つけて、思わず購入してしまったガリウム体温計。一見水銀の体温計のようだが、水銀の代わりにより安全な「ガリンスタン」という液体金属を使用している。ガリンスタン(Galinstan)は、ガリウム68.5%、インジウム21.5%、錫10%の共晶合金で、水銀の体温計が入手困難となった今ではとてもありがたい存在。






▲製造元はガリンスタンを開発したドイツの「ゲーラテルム・メディカル株式会社」(Geratherm Medical AG)で、Galinstanは同社の登録商標。残念ながら今のところこの会社以外では作っていないのかもしれない。


ちなみに、現在父の体温は平熱に戻り、体調も快方に向かっている。














2 件のコメント:

さんのコメント...

病院の入り口には顔認証と体温がセットになった体温計がしつらえられていましたが、入院していたとき朝晩渡されたのは電子体温計でした。そんなに信用できないものなのでしたか。
我が家も水銀体温計ありますよ。昔からどこの家の引き出しにもあったものですね。ここに来たときにはまだ3本ぐらいありましたが、夫がそのうちの2本は、割ってしまいました(笑)。

かねぽん さんのコメント...

春さん、電子体温計は複数回測定し、測る度に測定値が異なる場合、念のために一番高い数値を採用する事になっているようです。とりあえず目安に過ぎないと考えた方が良さそうです。
水銀の体温計は、お店で手に入り難くなった時期に、ヤフオクなどで大量に古いのを買い漁りました。