会津手語り
[鍛冶屋編]
職人に語られし幻の鍜冶
会津手語り
[樹木に関わる職人編]
郷土の刃物を受け継ぐ人
どちらも著者は福島県出身の写真家「赤沼博志」氏。発行は会津若松市にある「歴史春秋出版株式会社」。[鍛冶屋編]の方は2018年12月25日に、[樹木に関わる職人編]は2019年2月21に発行されている。
[鍛冶屋編]によると、現在会津に残っている鍛冶屋は、鋸鍜冶1軒、野鍜冶2軒だけだという。刃物鍜冶は昭和50年代には消滅してしまったらしい。
[鍛冶屋編]では、今現在残されている会津で作られた刃物のコレクションや、古文書、印刷物等の資料を許にして、かつて会津に何百といた鍜冶職人達の歴史の全体像に迫ろうとしている。
[樹木に関わる職人編]では、会津の伝統工芸の職人達が今でも使っている会津製の古い道具を取り上げている。
「百聞は一見に如かず」というが、2冊とも数多くの会津の古い刃物が大判の写真で掲載されており、それらを見ているだけでも様々な情報を読み取る事が出来る。その上解説も微に入り細に入りで、よくぞここまで調べてくれたと感心してしまう。
「会津手語り」は、単純に写真集として眺めるだけでも楽しく、また一級の資料としても価値ある2冊だと思う。
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