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2020年10月30日金曜日

山広の剪定鋏

 
山広  
A型剪定鋏  200mm


   ▲「山広」の剪定鋏を新たに購入した。「山広」は山形市の「山広印山川製鋏所」の商標である。






▲刃は鑞付けではないが、鏡面仕上げを施してあり、とても美しい。切刃の平に「登録 山広」の文字、左のほっぺたにアルファベットの「A」が打刻されている。







      実は既に山川製のA型を所有していたのだが、それには「花吹雪」の刻印が打たれていた。


▲「花吹雪」は新潟県三条市の「有限会社マルワ工器」の商標。ふたつを並べてみると同じ形なのが分かる。






▲刻印の違いは見ての通り。




▲裏から受け刃を見ると、どちらにも「別打」の打刻が入っている。山広の鋏にはこの刻印が打たれている事が多いので分かりやすい。



「山広」は「飛庄」や「村久」程の知名度は無いが、他のメーカーの名前で売っている製品も多く、案外と沢山普及しているようだ。製品の品質も高いので、もっと注目されても良いのにと思っている。

2018年6月18日月曜日

今日の剪定鋏 17

  越後花吹雪  A型 200mm 剪定鋏

   たったひとつの真実見抜く、見た目は大人、頭脳は子供、その名は「酩探偵かねぽん」。

   さあ、皆さんお待ちかね(?)の、剪定鋏の世界の謎を解明するコーナー(笑)がまたやって来た。


   今日は薔薇の剪定に越後花吹雪の剪定鋏を使用した。切れ味、握り心地共に素晴らしい。全体の仕上げも丁寧でありながら手作りの味わいを残しており、格好いい鋏だと思う。

「越後花吹雪」は、新潟県三条市の刃物問屋、「有限会社マルワ工器」の登録商標である。

この鋏にも「花吹雪」の刻印がしっかりと打ち込まれている。

裏側には「別打」の刻印
  この刻印を「山広」のS型剪定鋏と比較すると、ぴったりと一致する。
という事は、つまり越後花吹雪のA型剪定鋏は、山広印の剪定鋏を作る山形県山形市の「山川製鋏所」が製造元である事が分かるだろう。


 手持ちの山川製鋏所の製品を並べてみた。左から2つが「花吹雪」まん中2つが「山広」右2つが「新國光」の銘になっている。
   ちなみに「新國光」は、山形県山形市の「東北打刃物株式会社」の商標である。

    自分の剪定鋏の中に、ひょっとしたらまだ他にも山川製鋏所の製品があるのかもしれないが、今回はっきり確認出来たのはこれだけだった。


   今日もまた、謎がひとつ解かれ、真実が明るみになった。
   しかし、まだ剪定鋏の世界は多くの謎に満ち、深い闇に閉ざされている。いつか全てが白日の下に晒される時は訪れるのだろうか。

  酩探偵かねぽん、次回も(やるかどうかわからんが)お楽しみに!


2018年1月26日金曜日

今日の剪定鋏 3

  越後花吹雪   剪定鋏 NS型  S-01














    「越後花吹雪」は、新潟県三条市の刃物問屋、「有限会社マルワ工器」の登録商標である。
    この剪定鋏にも「花吹雪」の刻印が打ってあるが、実際にこれを作ったのは、山形県山形市の「山川製鋏所」である。いわゆるOEM商品というわけだが、その証拠にちゃんと鋏に「形山」と何故か昔風な表記で刻印がしてある。














  これとは別に製造元の山川製鋏所でも自社ブランドで「山広印」の剪定鋏を作っていて、それにはちゃんと「山広」と刻印が打ってある。

   両者を比較するとこんな感じである。
   左が「越後花吹雪」 右が「山広印」









   この鋏、刃を開く為の虫バネとは別に、取っ手の所にバネが付いているが、これは鋏が閉じた時の衝撃を和らげる為の物らしい。

   こういった昔ながらの鍛冶屋さんの手仕事による製品は、見た目といい、使い心地といい、うっとりとしてしまう物がある。
   山形の剪定鋏、恐るべしである。