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2024年8月19日月曜日

加藤製作所


 

カトウセイサクショの万年筆
「金魚」



▲最近メルカリでカトウセイサクショカンパニーのセルロイド製万年筆を入手した。出品者様は東京都のHさん。カトウセイサクショカンパニーは東大阪市にあったペン工房。残念ながら社長の加藤清氏は2010年に85歳で失くなられているので、もう新しい製品は入手出来ない。





▲「金魚」とか「錦鯉」とか呼ばれている万年筆のコレクション。左から、今回入手したカトウセイサクショのセルロイド製、ロングプロダクツのアセテート製、大西製作所のセルロイド製1本とアセテート製2本、プラチナ万年筆のセルロイド製。




2023年11月29日水曜日

セルロイドのペン

 


カトウセイサクショの
万年筆とボールペン。



▲東大阪市にあったカトウセイサクショカンパニーで作られたセルロイド製の万年筆とボールペンの未使用品をメルカリで手に入れた。どちらも「カレイドスコープ」とよばれる派手な柄。万年筆の方はキャップをした状態で長さ12cm位。ペン先はドイツのSCHMIDT社のスチール製。軸の中にはカートリッジもコンバータも入っていなかったが、多分ヨーロッパ規格が使えるはず。ボールペンは10.5cm位で、中に入っていた替芯はやはりSCHMIDTだったが、D1規格ならどのメーカーでも大丈夫そう。カトウセイサクショの加藤清氏は2010年に85歳で亡くなられているのでもう新しい製品は入手出来ない。大事に使わなければ。








2022年5月30日月曜日

セルロイドの万年筆 その2

 


「また万年筆買うてまんねん」



    ▲最近、また万年筆を買った。左はプラチナ製、右は大西製作所製。





▲まず、プラチナ萬年筆の#3776センチュリー「金魚」の方。福岡県宇美町のオフィスランドさんから取り寄せた。軸の素材はセルロイド。収納時の長さは約135mm。





▲キャップを取って軸尻に付けた状態。





▲ニブは14金製。





▲プラチナ専用のコンバーターとカートリッジが使える、というかそれしか使えない。




   ▲セルロイドなので継ぎ目があるが、意識して見ないと気付かないかも。






▲次は大阪市のペンハウスから取り寄せた大西製作所「錦鯉」オノトタイプ。ペンハウスのブランド「Pent」名義で販売されている。軸の素材はアセテート。収納時の長さは約140mm。






▲こちらもニブが14金製。





   ▲尻軸にネジが切ってあって、ここにキャップを固定出来るようになっている。





   ▲キャップを固定した状態。こちらの軸はアセテートの塊を削り出して作っているので、継ぎ目は無い。キャップにはクリップが無いから、机の上やポケットから落としやすいので気を付けたい。




▲コンバーターはSCHMIDT製が付属している。という事は、カートリッジも汎用性の高いヨーロッパタイプが使える。


   さて、今回買った「金魚」と「錦鯉」。どちらもうっとりするくらい美しい。いつまでも眺めていられる。そんなに暇じゃないけど。
   使うのがもったいないようにも思うが、とりあえず一度だけ使ってみて、多分その後はしまいっぱなしになるような気がする。







2022年5月20日金曜日

セルロイドの万年筆

 

大西製作所
セルロイド万年筆「金魚」


    ▲最近、メルカリで入手したセルロイドの万年筆。東京都にお住まいの出品者様によればメーカーは大西製作所だというが、似たような製品をカトウセイサクショの加藤清氏やロングプロダクツの藤本寛氏も作っているので、本当かどうか分からない。一般的に万年筆のこういう柄を「金魚」と云うらしい。大西製作所は東大阪市にある大西慶造氏の会社。






    ▲ニブはドイツのSCHMIDT社のスチール製。ペン先の太さはM。






▲日本の万年筆の胴軸やキャップに使われるセルロイドは、薄い板を丸めて円筒状にしているので、継ぎ目が目立つのが少し残念。







▲参考までに、英国のConway Stewartの古い製品では、継ぎ目がトイレットペーパーの芯みたいに螺旋状に入っている。これだとあらゆる方角から継ぎ目が見えてしまうが、これもデザインの一部として赦せてしまう。この万年筆は、昔ヤフオクで入手した物。







▲こちらは、今回ほぼ同時にメルカリで入手した、ロングプロダクツのアセテート製万年筆。出品者様は福岡県の方。有限会社ロングプロダクツは大阪市生野区にあった藤本寛氏の会社。藤本さんは2012年に逝去されている。アセテートはセルロイドと同じくセルロースが主原料だが、セルロイドよりも燃えにくい。万年筆に使われているアセテートは塊から削り出しているので継ぎ目が無い。






▲こちらのニブもSCHMIDT製で太さはF。






▲そしてこちらは、2018年に入手した大西製作所のアセテート製万年筆「錦鯉」。






    ▲こちらのニブもやはりSCHMIDT製で、太さはF。






▲それぞれの比較。左がセルロイド製。真ん中が藤本さんのアセテート製。右が大西さんのアセテート製「錦鯉」。今回入手した万年筆2本は大きさも形状もそっくり。長さは3本とも約135mm。似たような柄だけど、全く同じ模様が存在しない所が魅力的だと思う。







2018年8月9日木曜日

今日の万年筆 12


ウォーターマン
「カレン」
ブラック・シー  GT
万年筆
 Waterman
Carene
Black Sea  Gold Trim
Fountain Pen
   最近は、このウォーターマンの「カレン」という万年筆を使っている。

「ウォーターマン」は、フランスに本社を置く筆記具メーカー。元はアメリカにおいて「ルイス・エドソン・ウォーターマン」が創業し、世界で最初に毛細管現象を利用した万年筆を作ったメーカーだという。現在はパーカーと同様にサンフォード社の傘下になっている。
   ウォーターマンの万年筆「カレン」のデザインは、「漕ぎ進む船の舳先」をイメージして生まれたと言われている。個人的には世界の万年筆の中でも最も美しいデザインだと思う。

  ペン先は18金製で、独特な形状をしている。
   ペン先を横から見ると、まるで女性の指先の様である。
   金属製の軸は、ラッカー仕上げになっている。書く時はキャップを尻軸に着けた方がデザイン的にバランスが良いと思う。
   インクの補充はコンバータとカートリッジの両用になっている。
 自分が持っているカレンのペン先のサイズは「F」である。少し固めのペン先は、同じ太さの線で小さめの文字を書くのに適している。
 少なくとも自分が所有している物は、引っ掛かりや掠れも無く、思うようにスラスラと線を引く事が出来る。


「万年筆で書いてまんねん」

   という冗談はさておき、いつか日本のメーカーにも、これを超える美しいデザインの万年筆を作って貰いたいものである。


2018年7月18日水曜日

今日の万年筆 11

  
PARKER

DUOFOLD
Centennial
Black
Gold Trim

   久しぶりにパーカーの万年筆「デュオフォールド」を使ってみた。
「パーカー」は、イギリスの高級筆記具のブランド。元々は「ジョージ・サンフォード・パーカー」という人が1891年にアメリカで筆記具の製造を始めたのが「パーカー」の由来だが、1987年には本拠をイギリスに移転している。その後2000年には、アメリカの雑貨メーカー「ニューウェル・ラバーメイド・グループ」の文房具部門「サンフォード」の傘下になり、2009年からはイギリスの工場を閉鎖して生産拠点をフランスに移しているという。

パーカーの「デュオフォールド」は、1921年から製造されているロングセラーである。


   ペン先は18金製で、「DUOFOLD」と「PARKER」の刻印が入っている。


 ペン芯はこんな感じ。ペンポイントのサイズ「F」の刻印。



  キャップのクリップは矢羽根を模したデザイン。

  キャップトップにはスペードみたいなマークと「DUOFOLD」の文字。


   実際に書いてみると、書き味は非常に滑らかでどんな方向にペンを走らせても引っ掛かりや掠れがなく、書き味に関しては自分の持っている万年筆の中でも最高だと思う。書ける線の太さは、日本製のペン先の「F」と比べて明らかに太めである。


   尻軸にキャップを着けて書くと長過ぎてちょっとバランスが悪いかも知れない。


  キャップを着けずに使用した方が、少なくとも自分にとっては書きやすく感じる。


   インクの補充は、コンバータとカートリッジの両用式。


   書き味に関しては満足しているのだが、この万年筆には改善して欲しい点もある。それは、ペン先のインクが乾きやすい事だ。毎日使っていれば問題ないと思うが、暫く使っていないとすぐに書けなくなってしまう。多分キャップのクリップの陰になっている所に小さな穴が空いているせいだと思う。この穴は誤飲した場合の窒息を防止する為にあるというが、どうしてこんな物を飲む人がいるのか不思議である。ここが改善されればどのメーカーにも負けない最高の万年筆になるはずだが、最近のモデルはどうなっているのだろうか。




   でも、いくら良い万年筆を使っても字が上手くなったり、良い文章が書けるようになるわけでは無いよね。







2018年4月2日月曜日

今日の万年筆 10

  Pent  by大西製作所 
  アセテート アークモデル
  「錦鯉」 
   今年になってから万年筆の収集熱がじわじわと再燃して来ているようで、また万年筆を買ってしまった。
  大阪市の「ペンハウス」で販売されている、「大西製作所」の「錦鯉」である。
  「錦鯉」という万年筆は、「アセテート」という素材を削り出して作っている。その赤と白の模様は一本ごとに皆異なっていて、如何にも錦鯉を思わせる物である。贅沢を言えば、赤い部分がもう少し黄色味を帯びていたら、もっと錦鯉っぽくなったと思うが、とにかく美しい万年筆だ。

「大西製作所」は、セルロイドの筆記具で有名だった「カトウセイサクショ」の元で研鑽を積んだ大西慶造氏が、加藤氏の死後にその仕事と道具類を引き継いで立ち上げた東大阪市の工房である。

  「ペント」は、「ペンハウス」を運営している「株式会社ライムラックス」のブランド。

  軸やキャップの素材「アセテート」は、セルロイドと同じくセルロースを主原料としているが、燃えやすいセルロイドが硝酸を使っているのに対し、アセテートは酢酸を使って燃えにくくなっている点が異なる。
   キャップを外すとこんな感じ。
   ペン先はドイツの「Schmidt」社のスチール製。
   インクの補充はコンバーターとカートリッジの両用式。Schmidt社のコンバーターが付属している。








   この万年筆は一本一本模様が違うので、もし資金と在庫があれば沢山集めて見比べてみるのも良いと思う。

2018年3月21日水曜日

今日の万年筆 9

   セーラー万年筆   キングプロフィット







   SAILOR  KINGPROFIT

   「セーラー万年筆株式会社」は、東京都江東区に本社を置く文房具メーカー。1911年(明治44年)に「阪田製作所」として創業。1932年(昭和7年)に「株式会社セーラー万年筆阪田製作所」設立。1960年(昭和35年)に今の社名になる。
  日本で初めてボールペンを製造したり、カートリッジ万年筆の特許を取得するなど、日本の筆記用具業界を常に牽引してきた老舗メーカーである。

  セーラー万年筆の「キングプロフィット」は、2003年(平成15年)に販売開始。
  デザインはモンブランのマイスターシュテュックを彷彿させるが、マイスターシュテュックのNo.149より微妙に大きい。
  蓋、胴、大先はPMMA樹脂(ポリメタクリル酸メチル樹脂=アクリル樹脂)製で、ペン先はなんと21金。つまり金含有率87.5%という事。







   大型の万年筆なので、キャップを後ろに着けないで書く方が良い。







   インクの補充は、コンバータとカートリッジの両用式。







   日本の万年筆のデザインは、ドイツのパクリが多いのが残念。だいたい万年筆自体が前世紀の遺物みたいな存在だから、モダンなデザインの製品を作っても売れないんだろうけど。日本のメーカーは見た目より性能とか品質で勝負すれば充分だという事かも知れない。
  最近の傾向としては、キングプロフィットのような大型の万年筆が増えてるような気がする。個人的には大きい事は良い事だと思うので、もっとどんどん作って欲しい。胸ポケットに入らなくなるのは残念だけど、そっちの方はボールペンとかシャープペンシルで充分だと思うので。